「大切な存在」3月のライオン 後編 ガブさんの映画レビュー(感想・評価)
大切な存在
前編の時にも書きましたが、やっぱり内面を強く描いている作品だなと改めて思いました。
前作より零と川本家や幸田家との絆だったり、将棋でも宗谷や後藤との密度の濃い戦いだったりが描かれていて良かったと思います。
相変わらず先生がいい感じに緩くてカップ麺を美味しそうに食べるなぁって思って観てました(笑)
前編の時に気付かなかったんですが川本家の家にファミコンとディスクシステムが置いてあって「あれ?これ時代背景いつの作品だっけ」って思ってしまったんですが、よくよくみると川本家の家っていい感じに昭和の雰囲気漂わせている家だったんだなって気づきました。
川本家のお父さんは絵にかいたようなダメお父さんで零の怒りはわからんでもないなって思いましたが、三姉妹はそういう反応になっちゃうよねって思いました。
ただ、あのシーンは三姉妹と零、三姉妹とお父さんの距離感がちょっとわかりづらいなって思いました。
映画なので色々端折られているんだと思うんですが三姉妹にとっての零の存在、零とっての三姉妹の存在って、どこまでどう思ってるんだろうってちょっと考えてしまいました。
後編はグッと来るシーンも多くて、ひなちゃんのイジメに対しての「私がやってきた事は間違ってない」という発言だったり、結果、零が救われてましたけど強い子だなって思いました。
後藤との対局シーンではお互い将棋の事だけを考えて臨んだ一局で、後藤の口から「泣くなって」言葉が出てくるとは思ってませんでした。
前半は嫌な奴だったけど、お互い死力を尽くして認め合えたのかなって思いましたね。
一番グッと来たのは香子にお父さんが昔の局面を見せてたシーンです。
前半でお父さんが奨励会を辞めろと言った事とつながってくるんですけど、零が強いから辞めろって言ったわけではなくて自分で諦めてしまっていたから、それではプロにはなれないって事だったんでしょうね。
このお父さんは口数少ないけどちゃんと考えてるんだなって思いました、
これをきっかけにお父さんと香子が仲良くなっていくといいですね。
歩に零が招待状を持っていくシーンは、あそこは下手をすると嫌味にもとられるところなので零は相当勇気がいっただろうなって思いました。
歩は約束を覚えていたのかな?
和服をあつらえていた零は一瞬、瀬田宗次郎に見えてしまいました(笑)
後で何気に蒼紫も出てたんだなって思いましたが、この二人は「ジョジョの奇妙な冒険」も楽しみです。
前編後編で一つの物語が終わったという感じで、あの終わり方は「ちはやふる」の様な終わり方だなって思ってましたが、ちはやふるは第二章が決まったという事で、この作品も続きがあればまた観てみたいです。
その時にまだ神木くんに幼さは残っているだろうか?