「バットマン、でもその心意気や良し」皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
バットマン、でもその心意気や良し
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イタリア映画はなかなか観る機会がないのだが、今作は日本と縁のある題名だったので注目していた。何せ、『鋼鉄ジーグ』なんて、もう40年近い前のTVアニメだからね。すっかりそのフォルムも忘れてしまっていたから、ネットで調べ直した位。あんな緑と黄色の毒々しいカラーリングだったなんて、まるっきり憶えていなかった。我ながら、酒のせいかドンドン脳細胞が死滅していっていることを実感。
プロット的には、バットマンに似ているのだが、こちらはハリウッドとは違い、邦画と同じようにバジェットはそんなに潤沢じゃない。しかし、流石イタリア映画、そのビビットな色彩の映像は、強く印象づけるにうってつけだ。こういう強さはヨーロッパ映画にしかない武器なんだろうと、勝手に嫉妬したりして。そして、ハリウッドみたいなレートを気にせず、きちんとオッパイを出してくれる。これは貴重。とても大事なことだ。観客にそのキャラ設定をきちんと表現しているのだから。
中盤から後半の展開は絶妙なスピードで進んでストレスフル。只、悪役がまだまだ甘っちょろくてもっと非道ならば、盛り上がるのだろうけど、こればかりは難しいのかな? いずれにしても、きちんとカタルシスを表現でき、そして、ラストのあの編み編みマスクを装着するところが、シリアスなのか、コメディなのか、もうグチャグチャな心理状態に追い込ませるところに、一言、『やられました』。
上半期、高上位の作品だと強く感じた作品である。
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