「ロンドンが地獄に変わる瞬間」エンド・オブ・キングダム としちゃん(≧∇≦)さんの映画レビュー(感想・評価)
ロンドンが地獄に変わる瞬間
前作から2年。すっかり元気になったアッシャー大統領と、いつもの相棒マイク・バニング。
朝から一緒にランニングしてる姿に、あのホワイトハウス襲撃を生き抜いた絆の深さを感じる。
でもその穏やかな空気は、ほんの序章にすぎなかった――。
イギリス首相が突然の急死。
世界の主要国のリーダーたちが葬儀のためロンドンへ集まることに。
もちろん警備は史上最高レベル…のはずだった。
ところがその直後、カナダ首相の車が爆発。
同時に街のあちこちで銃撃、爆破、炎。
ロンドンの中心がまるごと戦場に変わる。
しかも攻撃してくるのは、警官や救急隊、近衛兵――誰が敵で誰が味方か分からない。
あの瞬間の緊迫感は、まさに“リアル・テロの恐怖”って感じだった。
バニングとアッシャー大統領、そして長官のリンは車で逃走するも、ヘリで脱出する途中にミサイルを撃ち込まれて墜落。
リンが致命傷を負って息を引き取るシーンは、短いけど胸にズシンとくる。
仲間を守れなかったバニングの表情が忘れられない。
事件の裏にいたのは、かつてドローン攻撃で死んだはずの武器商人バルカウィ。
まさか生きてたとは…。
家族を殺された復讐として、世界の首脳を一斉に仕留める計画を立てていたのだ。
しかもイギリスの内部にも協力者がいるという最悪の展開。
「信じてた相手が敵だった」という冷たさが、物語全体を覆っている。
大統領が拉致され、公開処刑が生配信されようとする中、バニングは単身で敵陣に突入。
ここからの銃撃戦はもう圧巻。
夜のロンドンの闇の中での戦闘、手際よすぎる格闘、そして爆破。
テンポも音の迫力もすごくて、息つく暇がない。
最終的に大統領を救出し、バルカウィ親子もドローン攻撃で殲滅。
すべてを終えたあと、バニングは妻と生まれたばかりの子どもと再会する。
子どもの名前は“リン”。
亡き仲間への想いがそこに込められていて、戦いの中にも温かい余韻が残る。
⸻
アクションの迫力は前作以上。
序盤の爆破シーンの連続は「ここまでやるか!」ってレベルでテンション上がった。
でも一方で、「車の下に爆弾仕掛けるってどうやって?」とか、「バルカウィどうやって生き延びたんだ?」みたいなツッコミどころも結構あった(笑)。
それでもバニングと大統領の信頼関係、リンの死、最後の“リン”という名前――
この流れが人間味を感じさせてくれて、単なるドンパチ映画で終わらない。
全体的には派手で、テンポ良くて、最後まで楽しめた作品。
バニングがただのヒーローじゃなく、“人としての強さ”を持ってるのがいい。