ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYSのレビュー・感想・評価
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ドラマの方が面白い。
話はよくある感じ。一つのエピソードに固執してドラマ版ほど署長の役割が発揮されてなかったのが残念。いつも思うけどこーゆーどーしょーもない奴の過去の闇やトラウマってどうにも誰のせいにもできないからモヤモヤする。最後俺だ!って言ったら盾にした友達の事を踏まえて許してくれるのかと思ったらそうじゃなかった。どうしても救えなかったのかな。
よかった
テレビドラマを見ていないせいか置いてきぼりにされている感じがあった。原作漫画は随分前に読んでいたのだが、主人公の雰囲気が原作より線が細くて、原作ではもっとタフなイメージだった。映画でもタフであったが線が細くて危うい感じがした。
力士のギャングが殺された後、手下に嫌われていたことが明らかになる場面が面白かった。そりゃそうだ!と思った。
主人公は須賀健太
原作もテレビドラマ版も知らずに、予告編で興味を持って視聴。何となく、松田健太が新宿的な猥雑な街で大捕物するのかと思ったら、清々しさに乏しい、行き場のない若者の破滅のピカレスク・ロードムービーだった。それが良かった。いきなり「裏トーキョーの裏都民を裏警察が守っていたのである!」みたいな雑なプロローグで始まったときは大丈夫かコレ…と思ったが。
話は基本的に須賀健太演じる中国人青年・周(チョウ)と親友の林(リン)が裏都民の一人を身代金誘拐&殺害したのを皮切りに、仲間を随え、殺人を繰り返しながら大阪へ向かうのを、異邦警察とヤクザがそれぞれの思惑で追いかける…というものだが、この周と林が刹那的で幼稚で身勝手な犯行を繰り返す一方で、信仰を捨てず、故に国に弾圧された過去を持っており、社会や神へたぎらせる怒りがただの小悪党に終わらせない魅力を生んでいた。話の中で(たしか)周が「神はいると思うか?」と林に問いかけるシーンがあるが、裏社会に生きることになる“チョウ”がその言葉を発すると『男たちの挽歌』のようで少しニヤリとする…のは俺だけだっただろうか。話の終盤になればなるほどこの二人の友情とすれ違いが話のフックになってゆくので、『男たちの挽歌』のような話が好きな人にはお勧めしたいのは間違いない。松田翔太の何となく情けないけど、あくまで警察として最後まで闘う姿も勿論格好良かったが、この映画はサブタイトルに周が所属する「DIRTY YELLOW BOYS」の名が冠されているように、居場所を失った青年が惨めにも消されてゆく、そんなやるせない物語だった。しかし、須賀健太、いつの間に大きくなったなあ…。香取慎吾とドラマやってた頃が懐かしい。
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