「こんな『ボーン』観たくなかった」ジェイソン・ボーン ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな『ボーン』観たくなかった
『アルティメイタム』で「すべて思い出した」はずのボーン。本作では彼が父の死の真相を思い出し…ってすべて思い出してないやん!こんな後付設定で話を転がしたところで興味が持続するはずがない。前3作で物語のフックとなっていたボーンの正体よりも重要なことでは無いから
アクションにも不満。『アイデンティティー』が徹底したリアリズム演出で革新したアクション描写を更新できていない。厳しいことを言うようやけどわざわざ今『ボーン』の新章を始めるとなればそこは期待せざるを得ないというもの。ラスベガスでのチェイスシーンは不必要な過剰さで思わず苦笑が漏れた
例えば『ランボー 最後の戦場』みたいな語り口にするべきだったと思う。だってボーンは悲しき過去を背負った殺人マシーンという意味ではランボーと一緒だろ?つまり今更ボーンの父がどうとかじゃなくボーンが前3作で背負った業に向き合わせるべきだったのでは?ってこと
思想もやや時代錯誤。CIAの老害と若手IT長者が悪者って…世代的な感情が入り過ぎてると思う。『MR. ROBOT』の設定の方がよっぽどスリリング
物語もアクションもどっちも今ひとつな『ボーン』なんて観たくなかった。正直ちょっと寝たよ…
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