「こんな人が本当にいたというのがすごい」聖の青春 ハム正子さんの映画レビュー(感想・評価)
こんな人が本当にいたというのがすごい
原作を以前読んでいて公開を楽しみにしていました。羽生さんとの息詰まる対局シーンがとてもよかった。
もっとエンターテインメント重視のアプローチもあったと思うんですよ。もしもハリウッド映画だったら若い奨励会員の目を通したサトシを描くかも。
でもこの映画は実在した、命を削って将棋を指した村山サトシに最大限敬意をはらった映画だと思います。
原作で読んだエピソードにいい話がいっぱいあるからあの話もこの話も映画で見たかったなと思ってしまうのですが、観終わってから考えるとあえてあそこまで削るのって逆にすごいのかも。原作つきの映画ってちょっと詰め込みすぎだよね、駆け足すぎだよねと思う事の方が多くないですか。
そして羽生さんとの会話、実際の会話の再現ではないだろうけど実際以上に二人の心情を表してるんではないのでしょうか。そんな風に思えます。
サトシの生き様に感動プラス誠実な作りに感動して★オマケです。
余計なお世話ですが片方だけ将棋が好きなカップルがデートで観るには向いてないように思います。観終わった後映画で分からなかったことについて聞かれたら、もういいからっていうくらい過剰に説明したくなるからです。でも夫婦なら別にいいです。付き合ってあげてください。
コメントする