「生きるとは何かと考えさせられた。」聖の青春 良太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
生きるとは何かと考えさせられた。
私は64才の人生の晩節を迎える者です。聖の人生の目的は将棋の最高峰である名人になること。それが他の欲望を凌駕する。
不治の病を抱えながら、命を縮めても将棋に勝つことを求める壮絶な生き方は、私に置き換えた場合、長生きする事が本当に自分にとって最大の価値なのか、深く考え直すきっかけをくれたようです。
聖が当時の羽生名人と酒を飲むシーンは、涙が止まらなかった。名人への尊敬と勝ちたいという気待ちの入り混じった濃密な時間は、聖にとって至福の時だったと思います。その時間が、ただ肉体が生きるだけの時間と天地の差がある事をこの映画は教えてくれます。
若い人から老齢の方まで、己の人生を考え直させてくれる映画です。
コメントする