「魂の作品」聖の青春 タナワンさんの映画レビュー(感想・評価)
魂の作品
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原作を読んでの鑑賞。
師匠の森さんも「村山聖に久々に会えた気がする」と仰ってましたが、私生活から対局に渡り、細かい仕草、雰囲気、村山聖さんかと想えるくらい素晴らしく体現されてました。お陰でより一層、村山聖さんを知ることが出来ました。近い将来、確実に訪れる死、普段の体調の心配、対局の重圧と他の棋士より遥かに沢山の重圧と闘っていた。恐らく他の事はストレートに話す村山聖さんも、この想い、苦しみだけは誰にも打ち明けない、若しくは誰に、どう話して良いか最後まで判らなかったんだと思います。酒場での態度がそう現されてますね。あれだけ髪や爪を切る事を拒んでたのに、髪を切り、爪を切り、対局に向かう。間近に迫る死期を心に感じたシーン、目頭が熱くなります。
希望を言えば、村山聖さんは普段は気さくでみんなにとても好かれていたシーンや、羽生さんとは実は食堂では、村山聖さんが得意の冗談で羽生さんを笑わせていたシーン、亡くなる前に最後に会った棋士が羽生だったシーン等、もっと盛り込んで戴きたかったけど、ここまで等身大の村山聖さんを現してくれたことに感謝です。
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