「よく練り上げられた東堂いづみ」ポッピンQ サブレさんの映画レビュー(感想・評価)
よく練り上げられた東堂いづみ
おじゃ魔女どれみやプリキュアでおなじみの東堂いづみ作品。正直に言うと東堂いづみの雰囲気に慣れ親しんでいる人以外はあまり楽しめないかもしれない。
東堂いづみの雰囲気とは、少女の青春(友情・葛藤・成長・勝利など)を前面に押し出したものだ。これが慣れていないと結構きつい。さっさと謝れよとか反省しろよとか、観ていてイライラする人がちょいちょいいる。悲しいことに。
とにかく、そういう人を選ぶ作品であることは間違いない。
じゃあ、自分はどうだったか?楽しめました。割かし丁寧なプロローグ、ポップでかわいらしいポッピン族、かわいいキャラデザ、キレッキレのダンス。前半がおじゃ魔女で後半がプリキュアといったところか。「ダンスフォーメーション」からのプリキュア感は中々のもの。
じゃあ、なぜ☆3なのか。いやー、面白かったとは思うんだけど、色々と唐突すぎるかな…。少女たちが仲良くなる過程だったり、自分の後悔や悩みを乗り越える過程だったりがあまり描かれているようには見えない。ちょっと言い合いになったら仲良くなってて、ダンスがうまくなったら精神的に成長したことになってて……。悪いやつもなんか突然出てきたし。
もったいないな、もったいないなと強く感じた。40分のOVAを3話構成で出してくれると、少女たちの心理描写をもうちょっと詳細に描けてよかっただろうにと思った。やりたいことはよくわかったし、あらすじ自体はよかったので、もっと各キャラクターが映えてくれれば…!
まあ、やりたいことがわかったのは自分が東堂いづみファンだからだと思わないこともない。
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