ダーティ・グランパ : 特集
「テッド」で笑い、「最強のふたり」で泣き、「ハングオーバー!」に驚いたあなた
毎年恒例! 今年の初笑いは、この《バディ・ロードムービー》一択!!
2度のオスカーに輝く名優ロバート・デ・ニーロと「ハイスクール・ミュージカル」のザック・エフロンが、自由すぎる祖父と真面目な孫に扮したバディ・コメディ「ダーティ・グランパ」が、2017年1月6日より全国公開。年齢も性格も違いすぎるふたりの珍道中は、映画ファンの初笑いにぴったりだ。
相棒はクマじゃなくて「デ・ニーロ」、最強じゃなくて「最低のふたり」
2017年初笑い、映画.comが推すのはこの「祖父と孫の凸凹珍道中」
17年、映画ファンの初笑いはこの作品でキマり! 全世界で抱腹絶倒の大ヒットをキメた、思い切り笑えて意外にグッとくるバディ・コメディの登場だ。1週間後に結婚を控えた真面目でカタブツな弁護士ジェイソン(ザック・エフロン)が、突然亡くなった祖母の葬儀に駆けつけると、そこには意気消沈した祖父ディック(ロバート・デ・ニーロ)の姿が。半ば強引に誘われ、祖母の思い出の地・フロリダへの傷心旅行に付き合わされるハメになったジェイソンだが、40年ぶりの独身生活を満喫しようとするディックの行動が自由すぎた! 朝から酒をがぶ飲みし、葉巻をふかし、ゴルフ場ではレッスンを装って美女に密着!? さらに目的地のビーチでは、一大騒動を巻き起こす! 果たして、年齢も性格も違いすぎる祖父と孫の珍道中の行方は?
口が悪くて根はスケベ、とんでもないクマのぬいぐるみが主人公の相棒として登場したのは「テッド」。破天荒キャラが人気を博した同作だが、「ダーティ・グランパ」の相棒は、泣く子も黙るロバート・デ・ニーロ! 「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」の過激ノリまで盛り込んだ、爆笑ロードムービーなのだ。
真面目すぎる孫と自由すぎるおじいちゃんとのハチャメチャ珍道中かと思いきや、新しい自分を見つける若者&セカンド・ライフの一歩を踏み出すシニアのヒューマン・ドラマでもある。「最強のふたり」ならぬ「最低のふたり」によって、「ヴィンセントが教えてくれたこと」でも描かれた、世代を超えた熱ききずなに思わずグッとさせられる!?
全米3週連続興収ランキングベスト10入りをはじめ、世界各国でベスト10入りを果たした本作。映画ファンの心をつかんだ状況は、「ハングオーバー!」シリーズをほうふつとさせる。それもそのはず、メガホンをとったのは「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」の共同脚本を手掛け、「ボラット」でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたダン・メイザー。納得の作品力だ。
もちろん、「お約束」のふたりも見られちゃいますが──
「本当に誰も見たことがない」デ・ニーロとザック、お見せします!
「ゴッドファーザーPARTII」「レイジング・ブル」の“あの”名優ロバート・デ・ニーロと、「ハイスクール・ミュージカル」「ペーパーボーイ 真夏の引力」の若手実力派ザック・エフロンが堂々の主演! なのに……本作では見る者を驚かせる(でも面白くて目が離せない)「こんなのいつものこの人じゃない!」という姿が拝めてしまうのだ。もちろんいつものあの姿も、見せ場のスパイスとして登場!
デ・ニーロといえば、モノマネでもよく登場する、「ゴッドファーザー」「アンタッチャブル」のあの顔。葉巻をくゆらせながら、ニヤリとする姿に、映画ファンなら「そうそう、これこれ!」とうれしくなってしまうはず。
破天荒なだけのジイさんかと思いきや、デ・ニーロ扮するディックは修羅場をくぐってきた元◯◯(作品を見てのお楽しみ)という設定。不良たちに絡まれてもビビらない! 強い! 「俺に話してるのか?」──「タクシードライバー」のコワいあの目までやってる!
カタブツの弁護士役で登場のザック・エフロンだが、長年のファンの方もご安心。ちゃんと裸になって肉体美を披露し、ダンス&歌を見せつける流れになっているのだ。コメディ映画でもやるときはやる、やっぱりカッコイイ!
とはいえ、「こんなデ・ニーロ見たことないよ!」と従来イメージとのギャップを笑い飛ばすのが本作の真の楽しみ方。ナンパしまくり、暴れまくりのハチャメチャぶり、そして本人自身がそれを楽しんでいるさまを堪能したい。
「え? そこまでやっていいの?」というデ・ニーロの過激ぶりにも要注目。女性と見ればすぐに声を掛け、スキあらば体を密着させてニヤニヤ(でも下品さを感じさせないのがさすが)。さらには……あんな姿まで披露しているなんて!
「女の子に人気のイケメン・キャラ」というイメージが定番のザック。コメディ「ネイバーズ」でもその線は変わっていなかったのに、本作ではまったく面白みのない「真面目でカタブツ」というキャラに挑戦。こんなにイジられてる彼って、まさに必見!
自由すぎる祖父ディックが「まだまだイケる!」と教えてくれる
ヤングもシニアも刺激しまくる「ダーティ・グランパ」名言・格言集
とにかく女好きで自由奔放、孫のジェイソンを思いっきり振り回す祖父のディックだが、彼のハチャメチャな姿を眺めていると、なんだかこちらも元気が湧いてくるのが不思議。「このジイさん、なんて無茶言ってるんだ!?」と思いきや、意外にも人生の真理を突いた「イイこと」を言っていたりもするのだ。ここでは劇中からディックの「イイ感じ」のセリフをピックアップ。意外な名言・格言に、若者からディックと同じシニア世代まで、ビンビンに刺激を受けること間違いなし!
婚約者が過度な束縛主義であることを知り、ディックがジェイソンを一喝! さすがは40年間、奥さん一筋できた経験者、その言葉の重みが違う。もちろん、退屈しない理想的な相手もいるはず、そんなパートナーとめぐり会いたい!
フロリダ旅行の出発に際して、ディックが高らかに宣言! でも決して無責任な発言じゃない。ずっと愛してきた奥さんの「死に際に彼女が言ったんだ、“好きに生きて”と」というかけがえのない気持ちを尊重してのひと言なのだ!
老人ホームで暮らすかつての仲間(演じるのはダニー・グローバー!)を訪れたディック。すっかり老いてしまった彼を見て、ちょっとさびしそうに口にする。死を意識するからこそハジけるんだ!と思わずにいられない。
人生の修羅場をくぐり抜け、多くの人たちを見てきたディックならではの経験則。そりゃそうだ、白いダサいベルトを締めるなんて、空手の初心者か負けを表明しているヤツくらいしかいない! ジェイソンのファッションを見て一蹴!
ジェイソンも知らなかったディックの職業、奥さんにしか告げていなかったというその仕事は、なんと◯◯◯◯◯◯の◯◯◯!(ネタバレになるので言えない!) 本当の自分を見つけるジェイソンに、すがすがしさいっぱいにこの言葉を贈る。心に響く重みがたっぷり!