「アリスウー、15年前の作品。」素顔の私を見つめて… JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
アリスウー、15年前の作品。
「ハーフオブイット面白いのはこれから」より、
アリスウー監督作ということで鑑賞。
"傑作"には違いないのだが、それは15年前のお話。
彼女は15年も前に既にこんな映画を作っていたんだ。
逆説的に言えば、彼女の映画があったから世界が進歩した。
そして「ハーフオブイット」のような作品が多くの人の目に止まるようになった。
彼女が描いた美しいラストシーンに、最後のセリフ。
そして、人によって全く異なる愛の形は、彼女自身の理想の世界。
曲のセンスも素晴らしくいい。
以下は「ハーフオブイット」におけるアリスウー監督本人の言葉を要約したもの。
「中年に直面した、ティーンエンジャ―にまつわる映画を作った
ばかりの自分がいる。映画が完成した今、以前よりよく見えるようになったことが2つ。
一つは、私が以前は唯一絶対の愛の形があると考えていたこと。年を重ね、今なら見える。かつては想像できなかったほどたくさんの愛の形が。
もうひとつは、答えを想像するから結末は難しいということ。15年前の作品では、自分が作った登場人物に対して忠実だとは感じたものの、あの映画のハッピーエンドを実人生において期待できるかどうかは分からない。だが、同性愛者の女性として、それは自分にも起こりうることだと信じたかったし、信じることが必要だった。
(ちなみに、15年後、エンディングがハッピーすぎると思う人は一人もいない!世界は変わった。ありがたいことに。)」
――NETFLIXJPインスタグラムより
自身の人生を反映したようなストーリーと細かく具体的な演出は
観る者の心をつかみ、そのメッセージは誰かに届く。
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