「あくまでも“前編”」アベンジャーズ インフィニティ・ウォー 宮さんさんの映画レビュー(感想・評価)
あくまでも“前編”
これまでにマーベルはたくさんのヒーローを世に排出してきた。その集大成が、このアベンジャーズ・インフィニティウォーである。
だが、その集大成ゆえにそれぞれのヒーロー映画を観ないと、いささか物足りなさが際立つ。
なぜなら今回は、ヴィランであるサノスの視点で物語が進むからだ。
これはおそらく、あまりに多いヒーローを描ききるために、あえてヴィランの立場で見せることによって、全体を見やすくしようとしたのではないか。加えて、サノスの石集めがメインでもあるためか、やはりヒーローの見せ場の少なさは、従来と比べて、物足りなさは否めない。
しかし、そこはルッソ兄弟。登場人物の心理描写によってそこは上手くカバー出来ているようだ。
だが、この映画を単体として見るのは、やはり困難であろう。冒頭はソーを観ていないと完全においてけぼりにされるだろし、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを観ていないと、感情移入できない。
だからこそ、これまでのマーベル映画(MCU)の全てを見て欲しい。少なくとも、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは一見すべきだろう。
それにしても今回は監督である、ルッソ兄弟は頑張った。なにせ、見せ場のないヒーローは誰一人としていなかったからだ。この二時間強というパッケージの中で、よくぞ納められたなと、称賛を贈りたい。
p.sこの映画をブルーレイで振り替える時、きっとあのクソ仕様であろうムービーネックスを買わざる得ない事態であろう。ファンの愛で収益を拡大させようとするウォルトディズニージャップ、マジ許すまじ。