「衣装は素晴らしいがアクションとストーリーは期待未満」ブラックパンサー 桜滝さんの映画レビュー(感想・評価)
衣装は素晴らしいがアクションとストーリーは期待未満
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民族衣装等の作りこみは素晴らしく、本当にそんな風習の部族がいそうに思えるほど。
キャストも強引に主要人物に白人をねじ込んだりしていないことも、好感が持てる。
良いと思った点はそれくらい。
アクション映画はストーリーが単純明快でも、楽しめればそれで良いと思っているが、
戦闘シーンは正直パッとしなかった。
ブラックパンサーとしては圧倒的に強そうなのに、あっさり敵を取り逃がすし、
生身での普通の戦闘シーンも多くて長い。
かと言ってストーリーは内輪もめの域を出ておらず、設定の割にスケール感はイマイチ。
主人公の最後の決断は民族の伝統からの脱却なのに、その理由が乏しい。
植民地時代等、今以上にアフリカ系が虐げられてきた時代はいくらでもあり、
その中でもワカンダは外界から隠れて関わらないという決断をしてきたはず。
その時代に比べれば、今はまだマシとも思える。
主人公の自分たちの技術で世界をより良くするという決断は現代の感性では勿論賛成だが、
何故歴代の国王たちが外界と隔絶した国を維持してきたのかという部分の深堀が足りていない気がした。
技術を武器利用されてしまう可能性に対するリスクヘッジもできていなさそうなさそうなことも、モヤモヤしてしまった。
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