劇場公開日 2018年3月1日

  • 予告編を見る

「時代とアベンジャーズに助けられた作品」ブラックパンサー MOTTOさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0時代とアベンジャーズに助けられた作品

2019年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 これがノミネートなら結構なヒーロー映画ノミネートされないとって思ってしまった。

 めちゃくちゃつまらない訳ではない。それはストーリーが至って普通のヒーロー映画の展開だから。まあヒーロー映画なんてテンプレ的になるのはしょうがないのかな。

 アクションはカーチェイスなどカッコいい所はあるが、スパイダーマンとバットマンの掛け合わせの様で既視感。元々原作からバットマンのパクリとして生まれたキャラだが、今やバットマンという絶対的存在のヒーローがいる中、付け焼き刃という印象を払拭するぐらいもっと独創的な戦い方を考えて欲しかった。

 発展途上国が占めるアフリカ、けど実は最先端技術持ってます!みたいな設定。なんかバカにしてる様な気がした。これはそもそも原作の問題なんだろうけど、アフリカ発のヒーローという素晴らしい設定を持っているんだから、もっとアフリカという土地と文化を巧みに利用したものが見たかった。「設定を黒人とアフリカにしたよ!しかも高度文明!面白いでしょ!?」で終わってる気がした。リベラリストを喜ばせるための作品って匂いがすごい。

 そしてこれはアベンジャーズに繋がる様な内容が盛り込まれてたから観るしかない作品だったなと。つまりアベンジャーズと有色人種わっしょいな風潮が無かったら確実に気にされなかった作品。と僕は感じた。

 あと個人的に「ワカンダフォーエバー」がどうしても笑ってしまう。

 アンディサーキスの演技は狂気が迫っていて観る価値はあると思う。

 ただ今までバカにされてきた“ヒーロー映画”でもしっかり作品として認められ、アワードでノミネートされるんだという風穴を開けてくれたことは喜ばしい。

MOTTO