「「ワカンダ王国の内紛」に改題で。」ブラックパンサー 祭秀海さんの映画レビュー(感想・評価)
「ワカンダ王国の内紛」に改題で。
出てくる人間が殆ど黒人で、そういう意味では斬新。主人公の側近の女性がカッコいいハゲで勇気を貰った人は多いのではなからうか。
とはいえ、ストーリーは面白くない。ワカンダ王国の技術を巡って内紛が起きて鎮圧されただけ。物凄い技術を開発する力があるのに、儀式や伝統に縛られていて、宇宙人から技術を貰ったのか?と思うくらいだ。法整備とかそういう概念がない。アクションもまあ普通。特殊合金で鎧が作られていても少しくらい銃弾避けてよってのが素直な気持ち。そのせいで敵逃してるし。
正直なところ、映画の中で白人が多かろうが黒人が多かろうが気にしないが、せっかく黒人が多いんだから身体能力の高さとか、儀式の重要性、精霊、戦士としての誇りとか面白くなる要素もかなりあったと思うのに何故ないんだろう(あっても魅力がない)。ブラックパンサーも衣装はすごくかっこいいのに、戦うシーンに説得力が感じられず勿体無い。画面を暗くしておけばいいという安直な表現ばかりが目立った。新しい表現や演出はめんどくさいからしませんが、黒人いっぱい出すからいいでしょ?ってことなのか?
主役のワカンダ国王の演技がダメなのかキャラ付けがダメなのか覇気がないし、強さの理由もない。なんなんだこれは!マーベルだろ!その辺のB級映画なら予算の低さ故の工夫で、もっと良い映画ができる可能性があるよ。こんなんで史上最高の出来とか片腹痛いわ!
全体的に工夫がなく粗が目立つ、ストーリー及び主人公に感情移入できる出来でなく、アクションも面白くない。黒人過多の映画ということで、歴史的背景を踏まえて星を増やしてもせいぜい星2位です。