「国王の苦悩が」ブラックパンサー 未佐緒00さんの映画レビュー(感想・評価)
国王の苦悩が
単純なアクション、ヒーローものかと思っていたら意表を突かれて一体、この話はどう進んでいくの、きちんと収まりをつけるのと目が離せませんでした。
音楽が民族的で今まで聞いたことのないものですし、出てくる女性たちの鮮やかな衣装は目を引きつけられます。
それに槍と盾だけでなく身体能力が凄い、若さもありますが、皆スタイルがシュッとしていて、動きに無駄がないのです。
アクションシーンも無茶苦茶だよというぐらい派手にやってくれますが、科学文明が発達した先端機器とハーブの力、移植の取り合わせ、ブラックパンサーの能力が受け継がれいくものだと知ると納得できます。
国王のティチャカが純粋なので、話が進むうちに自分の父親の所業に苦しむことになります、ですが、これは国王としても多分苦渋の選択だったと思います。
でも、その犠牲になったエリック・キルモンガーの気持ちも観ていてわかるのです。
やり方はどうであれ、彼もある意味、祖国を守ろうとしているので完全な悪とはいえません、ここが見所です。
黒人の役者さんが多い中、白人キャスト、武器商人のユリシーズ・クロウが、ええっ、まだ降参しないのと驚くぐらい、派手にやってくれます。
このしぶとさ、いかにも俺は悪だぜという感じか、正直憎めません。
そしてロス副司令官、この人いい人だという立ち回りで、おいしいところを見せてくれます。
この映画、エンディングロールでも気が抜けない作りになっています。
そして、国王のティチャカが次作であるアベンジャーズで、どんな活躍を見せてくれるのか、とても期待大、です。