「楽曲への思い入れが評価にも反映されてしまう」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
楽曲への思い入れが評価にも反映されてしまう
今作については個人的にフリートウッド・マックの「The Chain」への強いこだわりを見せたことにまず惹かれる。10代の頃に過去の名盤として知り、今でも聴き続けている「噂」に収録されているこの曲(アルバム自体)の制作の背景にあるものと、今作のガーディアンズをダブらせているということは事前に知っていたが、あれほどにフィーチャされているとは。この曲を知らない世代を置き去りにしても表現したかったこのアイデアは良かったと思う。選曲は(今回も)総じて良かった。
ちなみに「噂」のリマスター版のボーナストラックにはほぼオリジナルの2004年リテイクが収録されているが、この曲は入っていない。特別な曲なのだろう。
前作でもそうだが、このシリーズではピーターのヘルメットやヨンドゥのヤカに代表されるガジェットが秀逸で、今作ではヨンドゥの頭に埋め込まれたフィンの役割が判明してちょっとビックリした。じゃあ口笛はなんだよということになるけど、そこは曖昧らしい。ピーターのヘルメットもその意味というかそこはあまり感じられないのだけど、あの異形感が好きだ。
いわゆるワープ航法的なものもこの世界ではその座標にジャンプするためには複数のポイントを経由しないといけないなど、あえてちょっと面倒くさい感じにしているところも笑える。
前作でのヨンドゥとピーターの関係性など主要メンバー間の曖昧な関係性などの伏線を今作でほとんど回収、決着させているのも良かったし、これらがラストでうまく作用していくのは間違いない。
ところで後ろの方にいた外国人らしきグループはとにかくドラックスの天然ボケにウケていた。他のメンバーが案外シリアスであったためのお笑い担当だった。ドラックス役のバウティスタのファーストネームはクレジットの英語表記では"Dave"なのに日本のウィキでは"デヴィッド"となっているのも謎だ(公式サイトでは"デイヴ")。
言い間違いネタが多いのも謎だったがガモーラの「ザードゥ・ハッセルフラウ 」はウケた。
あの人が出るということも一切知らなかったのでビックリした。