「傑作!・・・とは言わないけど、大好きです!」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス timebanditsさんの映画レビュー(感想・評価)
傑作!・・・とは言わないけど、大好きです!
…まず、一言。とりあえず続編なんで、出来れば、知らない人は、前作を見てから鑑賞してもらいたい。じゃないと話自体、前作の事に関しては全く、触れてないので背景も人間関係も全く判らないまま見るのはかなり、つらいはずです・・・それはともかく、私は今回のこれも・・・大好きです!この監督のセンスには多分、今のハリウッドの脚本家は誰も追随できないんじゃないか?オープニングのモンスター戦闘シーンを見て、つくづく、そう思いました。肝心なCG満載のメンバー達のド派手な戦闘シーンを敢えて、背景に回して、「ベビー・グルート」のどうでもいい(・・・けど可愛い!)フリフリダンスや、周りと戯れるシーンを延々、スクリーンいっぱいに見せ続けるこのセンスの見事さよ!こういう、脚本も兼ねた監督だからこその「独特な」センスが、この映画の魅力のひとつです。あと監督自身、キャラクターを本当に大事にしてる!場所によっては、キャラクター描写を盛り込み過ぎて話がなかなか先に進まず、停滞してても全く平気!レビューの中では「このダラダラしたやり取りが鬱陶しい」とか、「マンネリ」とか言っている人もいるようだけど、それを楽しめるかどうかで価値が別れると思う。そもそも各キャラクターを如何に立たせてドラマ、コメディとして成立させるか、が問題で、例えが悪いかもしれないけど言ってみりゃ、吉本新喜劇のスターのやり取りを芝居に当てはめてる感覚に近い(?)極端な話、話の筋なんてどーでもいいのだ!だから「主人公の親父が実は神で、各地で種付けした子供の中の唯一覚醒した主人公の力を利用して全宇宙を私物化しようとする」なんて数行で説明できちゃうストーリーを一々追っててもしょうがなく、その中で如何にそれぞれのキャラクターが魅力的に活躍するか?がこの映画の肝なのです!そういう点では、この監督は本当に全ての登場人物に愛情を注ぎ込んで見せ場を作ってあげていて、そこが私は大好きなんです!初めの方にチョロッとカメオ的に出てきたスタローンが、意味有りげなヨンドウとの信頼関係を匂わせて、それで終わりかと思えば、ちゃんとラストに、立派な「全宇宙的貢献」を見せたヨンドウの死に、敬意を称える見せ場を与えて回収している所なんか、ホント、巧いと思います。また、あそこでヨンドウに唯一人、信頼と敬意を寄せて付いてきた子分が号泣しながら雄叫びをあげるシーンは本当にグッときます!あとラベジャーズ久々の勢揃いで、「また一暴れするか」と繋ぐ次のエピソードへの持っていき方なんかも心得てて期待を持たせます。エンディングの「グルーの反抗期」も良いし、クレジット横の「ガモーラ」「ネヴィラ」のカクカク踊る絵も見てて楽しくなります。今のハリウッド大作にはこういうセンスが絶対必要です!この監督はマーベルに拾われて本当に良かった!これからも応援してるぞ!「ジェームズ・ガン」!!