「希望は、死なないー。」ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー 神社エールさんの映画レビュー(感想・評価)
希望は、死なないー。
スター・ウォーズシリーズは1~6まで観賞済。スピンオフのアニメ作品やゲーム、小説などは未見。
スター・ウォーズシリーズは世代としてはEP1からリアルタイムで追っかけられる環境にあったものの、伝え聞くほどにはハマれず、後に見た456の方が個人的には好きでそのせいでEP7もまだ見れていないんだけれど、小島秀夫監督の『ギャレス監督は僕らに「新しい希望」をくれた!』って感想に興味を惹かれ、EP7を見るよりも先にこちらを見てみた。
事前に泣けるスター・ウォーズって言うのは聞いていたものの、EP4の冒頭で何行かの説明しかされなかったレイア姫の持つデス・スターの設計図が、こんなにも色んな人の想いや"希望"を託されたものであり、後の作品でデス・スターを破壊した事による反乱軍の"希望"になる元であったのを知った時に涙が止まらなかった。
ひとつの希望の為に集まった人々が行う後半の作戦は爽快さと共に、切なさをも感じさせたし、この作品で見納めになってしまうのは勿体ないほど、みんなキャラ立ちしていて一人一人のスピンオフも(ローグワン以前ので)作っていいんじゃないかと思うほどだった。
ジン・アーソの、最初は肉親に置いていかれた寂しさを、
キャシアン・アンドーの、反乱軍の為に手を血に染めていたことに疑問を感じ始め、ローグワンに参加する過程や、
K-2SOの、基本的に人をあまり信用しない所から、最後は仲間の為に自らを犠牲にする所や、
ボーディー・ルックの、コメディリリーフかと思いきやミッションの立役者になる所、
ベイズ・マルバスの、一匹狼のようであるかと思っていたらチアルートが無二の親友な所や、
ソウ・ゲレラの、仲間の為に非情になるを得なかった人生、
そして、チアルート・イムウェの、「こいうがいれば大抵なんとかなるんじゃないか」って言う安心感溢れる予言や棒術、
キャッチコピーの"希望は、死なないー。"が後半、一人ずつ倒れていく中でも希望が託されていく様を見ていると見事な位ピッタリで、思わずレビューのタイトルにしちゃう位だった。
前半は結構キャラの説明やデス・スターを破壊しなければいけない理由付けの矯めに尺を取っていたけれど、テンポが良く、個人的には全く退屈せずに色んな人々や武器、建物のディテールも楽しめた。
後半、タイトルのローグ・ワンの理由が後々反乱軍主力になるローグ中隊はこの決死隊の志が基礎にあったって言うことを知って、ローグ・ワンが息絶えてもその志は脈々と継がれて行ってるのだと気付き、そこでも涙が出てきた。
前半は種を撒いて、後半で怒濤の見せ場を見せていく流れは、直後に見直したEP4と似た構成で驚かされた。
最後がEP4の10分前だって言うのは知っていたんだけど、エンドロールまで行くと(事前に復習出来なかったのもあって)すぐEP4が見たくなった。
後最低一回は劇場で、今度は吹替版で見てみたいな…。