劇場公開日 2016年12月17日

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「【”又、会える? 彼女が頻繁に流した涙の理由・・・。” 京都を舞台にした、素敵で涙溢れる、タイムサイエンス・フィクションラブストーリー。】」ぼくは明日、昨日のきみとデートする NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”又、会える? 彼女が頻繁に流した涙の理由・・・。” 京都を舞台にした、素敵で涙溢れる、タイムサイエンス・フィクションラブストーリー。】

2021年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

◆小松菜奈さんと言う稀有な女優さんと、「渇き。」で、出会ってから、7年近くになる。
 彼女の、無機質な表情を浮かべつつの、壮絶な演技に
  ”何だ、この女優さんの”眼”は!。 本当に、10代なのか! 本当に映画初出演なのか!”
 と、圧倒され、映画館を後にしたことは、鮮明に覚えている・・。

 その後、邦画新人女優さんが辿る【お決まりの】恋愛映画に出演され、
 ”今作もその流れだろう・・”と、鑑賞しなかった。
  (「バクマン。」「溺れるナイフ」は映画館で、別の興味があり、観た。)

<Caution! 以下、内容に触れています。
 作品の構成上、未鑑賞の方はここまででお願いします。>

◆結論
 ・京都の北部を走る歴史ある「叡山電鉄」で、”出会った”京都の美大に通う南山高寿(福士蒼汰)と、福寿愛美(小松菜奈)との、”邂逅”。
 二人の関係性の、秀逸なタイムサイエンス・フィクションの設定に魅入られ、
 冒頭から、日めくりカレンダーの様に”2日目””3日目”・・・・と過行く中、
 愛美が口にした
 ”本当の事、言って良い? 私、ずっとあなたの事を見ていたんだよ・・”

 ・パラレル&時間軸が逆行している世界から来た愛美。
 そして、二人は且つて、お互いに出会っていたという設定。
 そして、時間軸的に、”刹那的に20歳の30日を共有する二人・・、”という原作の作品設定が、秀逸であり、
 尚且つその世界観を主演の二人の存在感及び、
 京都 ー特に祇園の新橋付近の白川沿いの小道、叡山電鉄の駅ー の風景を背景に映像化した三木孝浩監督と、
 脚本を手掛けた”この人の脚本でヒットしない映画無し”の吉田智子さんの最強タッグの実力が遺憾なく発揮されている点が素晴しい作品。

<一瞬、一瞬をキチンと生きる事の大切さをファンタジカルに描いた、見事な恋愛作品である。>

■蛇足
 ・愛美の中学生時代を、一瞬ではあるが清原果耶が演じていたり、高寿の親友、ウエヤマを東出昌大が演じていたり、若き俳優さんたちの、将来の伸びしろを見分けた、キャスティングも光る。

 ・更に、京都に縁あるものとしては、一瞬ではあるが、高寿と、愛美が映画を観た
 ”京都みなみ会館”
 のホール内が一瞬映るのも、嬉しかった作品である。

NOBU