「ザ・大味大作映画」ジオストーム GM屋さんの映画レビュー(感想・評価)
ザ・大味大作映画
昨年末ぐらいから上映前の予告を見てそこそこおもしろそうだなーと思っていたので鑑賞してきました
感想としては、ベタな設定、ベタなストーリー、雑な描写
期待して見に行ったわけじゃないから王道といえば王道な作品で腹を立てることもなく、
歴代ディザスター映画アルマゲドンやらザ・コア、デイ・アフター・トゥモロー等で感じたとりあえずとんでもない災害が起きてそれに人類が翻弄されるというこの手の映画を見るにあたってこちらが求める見たいものは見れたかなと思う程度
二度も映画館に足を運んだり、レンタルで見るほどの価値はなく
せいぜいTVで放送されてて、暇ならまた見るかなというのが感想
主人公兄弟同士の問題、兄の別れた妻のもとにいるが自分を慕ってくれる愛する娘、弟とその恋人との仕事がらみの問題など主要人物同士の人間ドラマ部分はそこそこ面白かったんですが、
今作ジオストーム、一番売りにしてるであろう地球全域の天候制御衛星、地球各地で発生する環境災害周りの描写が雑なのが目についてしまう
自分があれこれ考えすぎなのかもしれないけど、せっかく異常気象による災害を制御するために作られた衛星なのにキチンとどうやって制御しているのか、暴走し災害をどうやって発生させているのかをキッチリ見せてくれない
もちろん劇中では地球全域を覆うように何千機とある衛星群と、それらの中枢に当たる主人公が行くコントロールセンターがあり
実は人為的にウィルスを流され暴走していましたー、で地上にある雨雲に衛星軌道上から何か投下してだったり、地上へ向けてレーザーを照射したから熱波というか熱線による災害が発生してってなるのですが
もうちょっとこう細かな描写ないの?
冒頭や中盤で襲って人々が凍りついてく大寒波、あれはどうやって発生させたの?
東京を襲う巨大な雹、せめて投下された何かが薬品を撒き、それによって空中の水分が一気に凍結して次々落下していく とか見せてくれも良かったのになーと思ってしまいました
じゃあ災害そのもの描写はどうかというと、予告でもあるようにブラジルのリオデジャネイロ、ビーチで楽しむ人々に大寒波が襲ってきて、波は凍り、巻き込まれた人々は次々に凍りついて死んでいくというここまでは良いのですが、寒波から走って逃げる水着の女性、
最後は飛行機まで凍りついて落下してくるなか行き止まりまで追い詰められ寒波がもう数メートルのところまで来てるもうだめだーと云うところで主人公たちの働きによって異常気象が止まり助かるのですが
一瞬で人や飛行機が凍りつくマイナス何十度、何百度となるであろう殺人寒波、彼女自身に凍える描写や体や水着に霜がつくようなこともない
せめて服をちゃんと着ているのならまだ分かるけど、彼女はビキニ姿だったりするので死なないまでもせめて凍傷で動けないとかあってもいいだろうに見ていて何だかなーって思ってしまったり
最後も、タイトルにもなっている「ジオストーム」
これは地球規模の同時多発災害のことでコレが起きてしまうと人類は滅亡すると序盤で説明され、
暴走する衛星を時間内に停止しないとコレが発生してしまう!と言われてるのですが先ほどの助かった女性の件と同じで
残り数秒でシステム停止!となって人類の危機は回避するのですが、
さんざん地球各地に熱線を落とし大地を焼き、嵐を巻き起こし、大寒波や津波を起こしてるのですが、システムを止めたからって一瞬でそれらがおさまるわけではないだろうし、何なら熱線で気温上がって気圧とかめちゃくちゃなんだけどいいのかそれで?と考えすぎな自分が悪いんだろうけどあまりノれませんでした
不満点だけなのもあれなのでこの映画の褒めるところというか凄いところとしては
弟の彼女、大統領護衛のシークレットサービスのサラ 彼女がものすごい有能です
描写はとばされてますが、しれっと大統領の持つ衛星へのアクセスコードをハッキングで入手し、大統領を拉致しないといけないとなったら数秒考えて即行動、しかもそんな行き当たりばったりな作戦を成功させ、自分たちを追ってくる黒幕の手下を凄まじい運転技術と射撃で撃退
なんなら待ち伏せしてる黒幕を逆に罠にかけて拘束
この映画、誰が主役だったんだろうと思うと笑えてくる始末
期待せずに見ればそこそこ楽しめる映画ですので
美味しいポップコーンとジュースを楽しみながら鑑賞するのをおすすめします