劇場公開日 2017年6月17日

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「ガイ・リッチーの魅力が詰まったアクション」キング・アーサー つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ガイ・リッチーの魅力が詰まったアクション

2024年9月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

本作を観ようとして間違えてクライヴ・オーウェン主演の「キングアーサー」を観てしまった。タイトルが全く同じなのでご注意下さい。

さて、間違い視聴のおかげ?で連続しての「キングアーサー」
あちらはジェリー・ブラッカイマーがプロデューサーの至って真面目な(こちらも真面目だけどね)特に見所のない並の、ちょっとおバカな作品だった。
そして本作は、ある意味おバカ度が増して、突き抜けた高揚感のあるファンタジーアクションであった。

序盤から超ハイテンポのカット割りとスローとハイスピードの切り替えや、顔のアップで魅せる、なんだかよく分からない疾走シーンなど、本作の監督であるガイ・リッチーに求めたものがギッシリ詰まり見応え充分。
会話中の未来予想や作戦内容などをわざわざ映像で見せてくれる親切設計もニクい。
若干CGの出来が残念な気もするけど、そのへんはご愛嬌ってことで。

なんだかよく分からない魔女的なものも出てくるんだからいっそ漫画やアニメみたいにドッパッーとやればいいのにと思った終盤、ガイ・リッチーはやってくれました。ドッパッーとやってくれました。円卓の騎士もお口あんぐり。
そしてなんだかよく分からない最後の決戦に望むのです。
この、なんだかよく分からない感じが(実際はちゃんとわかるよ)突き抜けたガイ・リッチー節なのです。
スピーディーでスタイリッシュ、そしてなんだかよく分からない。これが面白い。
一般的にガイ・リッチーはアクが強くてウケが悪いのか、ここでの評価は奮わないけれど、ハマれば癖になる自分スタイルを持つ監督で、私は好きだ。

ストーリーのほうは、お兄ちゃんとオッサンとヘビがわーってなってジュード・ロウ演じる王様と戦う。余計なロマンスはなし。聖剣スゴい。こんな感じの理解で大丈夫なんじゃないか?
会話のテンポが早すぎて細部がよく分からなかったとしても、マーリンて誰だよと思ったとしても、登場人物の顔が認識できなかったとしても、そんなことはどうでもいいのです。

インド映画の「バーフバリ」にも通じるようなぶっ飛び加減で、よく分からなくても面白い。

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つとみ