「回収してほしいことがありすぎて…」ミッドナイト・スペシャル masakingさんの映画レビュー(感想・評価)
回収してほしいことがありすぎて…
「ラビング」でのジェフ・ニコルズ監督の演出が気に入ったので、他の作品を求めてレンタルショップへ久しぶりに足を運ぶ。
カルト教団から、特殊な能力を持つ我が子を救い出し、来るべき審判の日にしかるべき場所へ向かうという話。
ところが、どういう審判なのか、子どもの目的は何なのか、どのような能力なのか、さっぱり分からないまま終了。
一番気になったのは、途中からすっかり出番がなくなったカルト教団の教祖(久しぶりに観たサム・シェパード!)のその後である。
そういえば、「ラビング」でも、いい味出していた強面の保安官が、途中から全く出なくなった。
色々な材料のうちの少しでも回収してほしかったな。
「心配いらないよ」という息子に対し、「心配するさ、それが親の役目だ」と優しく突っぱねる、無愛想だけれど温かみのある父親像は、「ラビング」にも受け継がれた監督のこだわりのように思えた。
家族の絆が描きたいのだから、カルト教団はどうでもいいだろ、とは思えなかったけれど。
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