「この内向性こそがバートンだが…」ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)
この内向性こそがバートンだが…
一言で言えば「ティム・バートン版X-MEN」。楽しいビジュアルは言うまでもなく「普通じゃないこどもたち」に寄り添うバートンの作家性が溢れた作品。ただ物語が弱い気がする。特にタイムトラベルの要素には疑問がある。そもそも原作がそうなんやけど…
『恋はデジャ・ブ』を好む自分としては「同じ一日を生き続ける」ことを肯定的に描き過ぎだと感じた。そこで外部から来た主人公が「何らかの理由で心の時間を停止してしまった人達の心の時間を進める(by三宅隆太)」のかと思いきや…お前もそこに入るんかい!この内向性こそがバートンなんやけど…
まあ『未知との遭遇』的なラストだと思えば全然アリなんやけどな。ただあれは大人が子どものようなわがままで自己実現を果たすから感動するのであって(逆に『E.T.』は子どもが大人な決断を下すから感動するのであって)…本作にはその落差もない。ただアリかナシかで言えばまあアリだろう
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