アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のレビュー・感想・評価
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正解のない問い
ドローン攻撃って、「ゲーム感覚」で命の重さが軽んじられてるというイメージでしたが、この作品では決してそんなことはなかった。周りが見る余裕があるからこそ、自分の命の危険がないからこそ、状況が鮮明に見えるからこそ、その命の重さが感じさせられて、攻撃に踏み切れないものなんだと感じました。
ストーリーとしては、判断が難しい選択、いつ動くか分からないテロリスト、留まる少女、来ない作戦決行と、終始緊迫感がありました。目の前の1人の少女の命か、見えない80人の命か、どちらを選ぶのか、どちらかが正解でもう片方が不正解というものではない問いはホントに難しい。。いろんな立場、考え方があったけど、最後のシーンは全員が「早くそこから離れて!!」と願っていたのが印象的でした。
作品としては、1人の命を犠牲にして、80人の救った選択でしたが、やはりラストはこの選択でよかったのかとやりきれない気持ちになりました。
これが今の戦争か。
先の犠牲者の心配より今守るべき命・・
戦争で犠牲となる民間人の悲劇は映画や報道で数多見知ってきたが本作のようにあらたまって少女の存在を描かれてしまうと心底辛い、テロも憎いし軍人の論理も分からぬわけではないが逮捕が一気に抹殺とは作戦にしては場当たり的すぎて到底同意できるものではないでしょう。
ただ、映画は愚かさを描いての問題提起がねらいなのだろうから致し方ない。
英国ノースウッドの司令部を拠点としてナイロビの地上部隊、上空のドローンを操縦する米国のネバダ基地、人物解析のハワイ基地、英国上層部たちが鳩首会議するロンドンをリアルタイムで結んでアル・シャバーブへの対テロ撲滅作戦が進行するのだから凄まじい時代です。
映画ではターゲットのテロリストは英国籍や米国籍の犯罪者の設定で自国の警察権の行使のようにもとれるように脚色はしているが度を越している、テロリストにはミサイルでの抹殺も辞さないというのは力の誇示、いわば公開処刑、見せしめ的な効果も狙っているのだろう、巻き添えになる少女の命を天秤に掛ける思い上がりにはぞっとする。
まだ先の自爆テロの犠牲者と今起こりうる犠牲者の数を比べるのは拙速、自爆テロの阻止の手だてが他にないと決めつけているでしょう。
劇中のドローンはプレデターの改良型MQ-9 リーパー、搭載ミサイルは元は対戦車攻撃用に開発されたヘルファイア、実際にアフガンやパキスタンでのタリバン暗殺に使われたが威力が大きすぎ巻き添えとなる民間人の死者は1000人を超え問題となり、CIAの要請でより小型のスコーピオンミサイルが開発されている。何も本質的な問題は手つかずに戦術のみが巧妙化するのが現実かと思うと気が滅入るばかりである。
エンドロールで本作が遺作となったアラン・リックマンさんへの追悼が出る、映画ではベンソン中将を演じていた、私生活では孫娘への人形を買う好好爺が軍務では真逆な決断を行うというダブルスタンダード、酷な役柄を課したものです。
やるせない
ケニアのイスラム過激派のアジトをドローンで爆撃する際、アジト近くで少女がパンを売っており、爆撃するべきか否かの過程をイギリスの作戦司令部、イギリス政府、アジト近くの工作員、ドローン操縦士のそれぞれの視点で描かれる。政府要人は責任取りたくない故、外務大臣、首相に至るまで判断を棚上げ。アメリカ政府はテロを未然に防ぐためには少女一人の犠牲も厭わない姿勢で描かれている。被害数値を低く誤魔化してでもテロ撲滅に動く現場の大佐役にヘレン・ミラン、政府要人に爆撃を迫る中将役にアラン・リックマン。やるせない思いで爆撃したドローン操縦士は実際こうしてPTSDになっていくだろう。工作員以外は誰も現場におらず、傷を負わない。少女の死が新たな憎悪を生む結果になっていくだろうと負の連鎖を感じるが、多くの死者を出す可能性があるテロを防ぐにはどうすべきなのか、ラストは微笑む少女のフラフープを回すシーンで終わるが、何とも救われない、やるせない気持ちになった。
現代の戦争はこうなっているのか、改めて驚いた。無人偵察機、攻撃機と...
終始ハラハラドキドキ
状況が刻々と変化していくので、終始ハラハラドキドキでした。だれる場面がなかったのが良かったかな
一番頑張っていたのは、多分、現地でドローンを操作していた若いお兄ちゃん笑
最後まで、任務を全うする心意気はかっこよかった。
面白かったのは、少女たった一人のために作戦が難航するんだけど、その少女は作戦のこと等つゆ知らず、フラフープを楽しみ、父親に叱られ、母親の言いつけを守ってパンを売る、ふつーの少女でしかないこと笑
あなたのおかげで、どれだけの人間がため息をつき、頭を抱え、嘆いたことか、、
ミサイル発射のボタン押す軍人しかり、ターゲット狙撃したいのに本部の許可が下りなくて困っている大佐しかり、本部?の会議室の司令官しかり、各所に確認するためにお偉いさんに連絡をつなげた事務官しかり、死亡率を下げるよう指示された分析官しかり、、、
だいたい、エビ食って腹壊すとか知らねーよっていう笑
みんな大変だなーと思いつつ、次々に状況が変わっていく感じとか、関係当事者で意見が錯綜する感じとかは、仕事ってこういうものだよな、、と共感してしまった笑
で、現場の兄ちゃんが一番ガッツ見せるという笑
家のテレビで見ましたが、映画館で見てもよかったなーと思える作品でした。面白かったです。
安全な戦争なんて
面白くないけど、考えさせられる。
皆どうかしちまったのか!?
ヘレン・ミレンは色々なタイプの映画に出ていて本当に凄いですが、本作では冷たい司令官を演じていました。極限まで理性的になって人殺しをします。内容はアメリカが侵略して余所の国の人々の生命と生活を壊すというだけの映画で、私はアメリカ人ではないので全然面白くなかったです。日本人で本作を楽しいって言っている人って、一体どうしてしまったのでしょうか。操縦者が苦しんでいた「ドローン・オブ・ウォー」の方がまだ良かったです。
人間が
ドローン戦争の現状
アランの最後の言葉が物語る。
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