LOVE 3Dのレビュー・感想・評価
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3Dの必然性は?
たまたま上映前の予告で観た作品。相当刺激なタイトルとその内容、そして3D。世の男共は皆このテクノロジーを待っていたのではないかと信じて止まない興味である。とはいえ、AVではもう実現しているのだろうが、ヘッドマウントディスプレーなんてものは中々手に入るほど裕福ではない自分とすれば、こうして手軽に映画で試すのが関の山かとw まぁ、あくまでも一般上映(但し18禁)だから、大人しく観るのだけどね。
忘れられない別れた女を想い、回想に浸る男。。。映画を撮りたくてフランスまで渡り、そして画商の秘書と知り合う。両方ともある意味芸術家肌だから身体を許すのはそんなに抵抗はない。そして身体が合うのだろう、本能の赴くままに交尾を繰り返す。飽きてくるとより刺激的なバリエーションを求める女。乱交パーティ等一通り刺激の門をくぐり抜けた後、辿り着いたのはもう一人の女性を交えた3Pでの生活。しかし、その女性が妊娠したことが分かるとその危うい関係は清算される。女は薬に溺れ、行方不明に。
そんなスト-リーなのだが、とにかく濡れ場シーンがどんどん続く。男にしてみればそれだけ忘れられない行為の数々だったのだろう、組んずほぐれつの『ハァハァ』であるw 勿論断って置くが、AVじゃないので、モザイクは掛からないがボカシはかかる。本国フランスではボカシはないのだろうか?ないとすればさすが愛の国である。でも、これを3Dにする理由は・・・あるのだろうか?唯一キモは射精の瞬間なのだろうが、しかしスクリーンから飛び出てこちらに掛かるという演出ならば面白かったが、上に飛び散るという位でそんなに驚くほどでもない。
結局、幾ら恋い焦がれ、また逢いたいと思っても、しかし現実は妻もいてそして愛する子供もいる。男の哀しさは滑稽なほど、同じ男として同情を禁じ得ない。痛い位に気持ちが分かる。
そんな訳で別に3D眼鏡がまるっきり必要ないものなので、正直、料金的にはかなり痛いと思ったのだった。
SEXと愛
映画で殴られたのは初めてだった。
感覚的に脳内にきた。
あれは何だったのだろうか。
ストーリーはいたって単純である。
男が元彼女の事を回想する。そして妻子がいるのに、本当に愛しているのは元彼女の方だと気づく。ただそれだけだ。ただそれだけなのだが、これを日本で撮ったらどうだろう。
SEXの描写はあんなに映せないだろうし、大衆ウケしようと安っぽいメロドラマみたいな感じになるのではないだろうか。
ギャスパー・ノエ監督は「私のこれまでの映画とは違う。この映画は感情の激しい力、愛のエクスタシー以外の何物でもない」と語っている。
感情の激しい力か。これは納得だ。
大学でこんな経験をした事がある。
あるサークルの部長(男)に片思いしていた女が3人もいた。その男は2人の女と関係を持っていた。付き合ってはないのだが体の関係を持っていた。その事実を知ったもう1人はサークルの飲み会で過呼吸をおこして、ハァハァ言いながらその男の名前を呼ぶのだ。流石に周りの人はドン引きをしながら介抱したのだが私はドン引きしながら衝撃を受けた。こんなにも人を愛せるのかと。その後もその女は男の事が好きで好きでたまらず、何回も相談して飲んで潰れるとその男の名前を言う。
他者から見るとバカバカしくて滑稽だ。
けど若い時はここまではいかなくても恋に溺れた事がある人がいるのではないか。
映画でも似たような感覚になっていた。映画でももちろん他者のため滑稽に思いつつ、ここまで好きになれるのかと。
まさにこれが恋の力であり感情の力ではないだろうか。
あとはエクスタシーだ。
恋愛にはSEXがあるし、また、ない場合もあるが、大抵は付き合えばSEXするだろう。
皆、分かってるはずなのにそこは映画では殆どの人は観ようとしない。映画に限らずかもしれないけど。
愛とSEXには愛のないSEXとSEXのない愛があり、もちろん愛のあるSEXもある。
一番ベストは愛のあるSEXだ。と監督は語っている。私はまだ愛のあるSEXはした事ないが他の二つは経験がある。何故か今の人は愛のないSEXはダメだと言うが私はそうは思わない。実際、愛は無くてもお互いが了承してSEXしてれば楽しいしSEXが無くても愛があればデートとかでも十分満足するわけだ。
この映画は稀だが当たり前の事を映しているだけである。そこがいいのだ。
恋愛感やSEX感で観方、感じ方が違ってくるであろう、そんな作品だ。
実に愛らしく、実に滑稽だ。
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