「環境映像 たまにゲロ風味を添えて」エヴォリューション ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)
環境映像 たまにゲロ風味を添えて
これは問題作ですよ!とも言いようがない。何故なら問題かどうかすらよう分からん。
少年ニコラは海辺の殺風景な住居に女性(母親っぽい年齢だけど違うっぽい?)と二人で住んでいる。周りも同世代の少年と世話をする女性の二人暮らし。
なーんにもないから昼間は大体海辺で遊ぶ。でもその時には基本的にお世話の女性も一緒。
海の中は色鮮やかなのに、彼らの世界は白い壁の家に地味な服、女性はこれまたグレーのデザインもへったくれもないワンピースのみ。
海から帰ると食事、これがもうなんちゅうの、ゲロ風味…。どうにも色合いのよろしくないパスタだかスープだか分からんものワンプレートのみ。
で、その後薬の時間。黒いドロッとした液体をコップに入れられて女性から渡される。
で、飲んで寝る。
彼らは何かしらの病気のようで、この生活も薬も、たまの病院通いもその病気を治すため、らしい。
この辺りサラサラ書いているけど劇中の説明は一切無し。なんとなく流れている映像をもとに妄想するしか手が無い。極端に説明が少ないのでセリフを待っているんだけど、これがまた皆さん寡黙。ニコラ少年も最低限のことしか言わないし、女性連中はもっとなんも言わない。
少年が病院に連れていかれるあたりから少しずつ話は展開しているはずなんだけど、これがまた意味不明の連発で、今見ているものなのか想像なのかはたまたイメージ映像なのかがなかなか判別つかない。ただ、異様に生理的に受け付けなさそうな描写をちょいちょいぶっ込んでくる。痛いの嫌いな人は要注意と言うより避けた方が身のためよ。
妙齢のお姉さま方がたくさん出てくるし、うっすうすのワンピース一枚だし、海水浴天国だし、こりゃー盛大に牌祭りか?とそっち展開を期待するも、少年たちと一緒だもんだから泳いでんのにワンピース、ワンピース水着じゃないよ。
プラスナースまで出てくるから、これはもしやどこかでショタ展開か!と思ってもそういう展開ほぼ無し。こっちを期待しても肩透かし食らうだけなので避けた方がいいわよ。
終盤、秘密を知りたい?教えてあげる、と来たもんだからよっしゃー、これで頭の上を埋め尽くす?マークが解消されるでーと意気込んだら、ただ?マークが増えただけでした。
これはねぇ、エンタメ映画好きには全く向かないですよ。メェ子ちゃんの出てくるLAMBラムって映画あるけど、あれの350倍は意味不明(当社比)です。
あー、最近眠れてないわー、1/fゆらぎを体験したいわーって方にお勧め。海の中はとっても綺麗な感じの環境映像に全くもって静かなBGM、さらに登場人物もほぼ喋らないので誰にも邪魔されず眠れます。更にたまに来るグロ描写に耐えかねて目をつぶると、そのまま夢の世界にさようなら~。
そんな睡眠アイテムとして評価して星二つかな。
映画として評価したら申し訳ないけどマイナス一個ぐらいよ。