「後からじわじわくる。」少女(2016) ミスノンさんの映画レビュー(感想・評価)
後からじわじわくる。
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予告の仕方が、ミステリーというよりはサスペンスなイメージを連想させるのでもっとスピード感のあるハラハラした感じをイメージして鑑賞しましたが、実際は凄く緩やかで、イメージしてたのと全然違ってちょっと残念でした。
メインはユキとアツコの二人の少女です。二人は親友で、お互いがお互いを想い合っているのにも関わらず、その友情はいろんな障害によってとても不安定なものでした。
でも最後にはそのわだかまりもとけて、見方によってはハッピーエンドです。
前半から中旬には沢山の伏線がはられていて、最後には点と点が繋がり、ああなるほどという感じです。
人間関係図が書きたくなります。原作の湊かなえさんは、こういった人間関係を描くの上手いなと思いました。
作中に出てくるユキが書いた『ヨルの綱渡り』。良い話だと思いますが、映画で観るとあんまりしっくりこなかったです。
これは文字で読みたいなと思いました。
原作未読なので買おうと思います。
見終わったあとの後味はあんまり良いものではありませんでしたが、個人的には良い話だったなと思いました。
日本の小説らしい、人間の感情を重視した繊細な話でした。
深読みすればするほど、登場人物達の気持ちが後からじわじわ来て、なんだか誰も責める気にはなれませんでした。
悪いことをしてしまった、あの人もあの子もあの人も、皆、一人の人間として思うところがあったんでしょう。
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