「お人好しな映画」ハロルドが笑う その日まで えいが岡太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
お人好しな映画
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チャップリンが娘さんに言った言葉に「風で帽子が飛ばされたら、誰でも拾ってあげようとするだろう」というのがある。
死にかけた老人(ハロルド)を少女が助けるところから物語は始まる。頼まれもしないのに……
少女はハロルドの企みに同調しつつも嘘のターゲット宅を教える。老人に誘拐させないために…
それでも誘拐されたIKEAの創業者(カンプラード)は、持ち前の洞察力を発揮して誘拐の欠点を指摘してより自らを窮地へと追い込んでしまう。
クライマックスは自分と同じように店に火をつけようとするカンプラードをハロルドが銃を使って阻止する場面。誘拐の道具が救いの道具となるところが人生の妙。
不幸を一杯その身に受けながら、一銭にもならないお人好しが止まらない。僕ら人間て不思議ですね---そんな映画です。
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