「観終わった感想は、セリフめっちゃ少な!! でした。」好きにならずにいられない syuntokiさんの映画レビュー(感想・評価)
観終わった感想は、セリフめっちゃ少な!! でした。
クリックして本文を読む
予算の関係で、エジプトから帰ってくるところがカットされたようですが、その後が気になります。主人公フーシの日常が細かく描かれていて、冒頭から面白味のない、判子で押したような毎日を過ごしている様子がうかがえます。詳細は言葉で表現されていませんが、おそらくヒロインのシェヴンは躁うつ病なのかなと思って観ていました。
母としても女としても生きたい母親、容姿や性格を悪ふざけとは言えないレベルでいじり倒す職場の同僚や、変質者扱いする周りの住民たち。義父になりそうだった男はさっさといなくなるし、つくしまくった彼女にはどんでん返しを食らうし、フーシは思い切って踏み出した一歩でも散々な目に合います。でも、恨まない、憎まない。
フーシには良き友人モルドゥルがいて、異も唱えず、助言もしない(笑)。ただ、フーシのそばにいて助けてくれる。この存在に、本当に救われます。シェヴンが病んでいる間、フーシが彼女の職場で代わりに働きますが、そこの職場の仲間が多国語で悪口を言っているのかと思いきや、ゲームバーに誘ってくれる相談だったとか、別れの際には仲良く杯を交わすシーンなどもあって、日常(正規の職場)と非日常(シェヴンの代わりに行っていた職場)との対比が面白かったです。
終盤、彼女に内緒で店舗を借りて、改装して鍵を郵便受けに……というのは、さすがにやりすぎではと思いましたが、きっとエジプトから戻って来ても甲斐甲斐しく彼女の面倒を見ていそう。だけど、フーシには幸せになって欲しいなぁ。
コメントする