「共感できない、虐待との紙一重。」はじまりへの旅 キッスィさんの映画レビュー(感想・評価)
共感できない、虐待との紙一重。
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統合失調症の母親が自殺し、その母親の葬式参列のため、アメリカ国内でも離れた地域から1台のキャンピングカーに乗って向かう。
一家は山奥でサバイバル的体力、難しい本から主義・イデオロギーなどを学び、食べ物も自給自足生活をしている。世間一般からはかけ離れた生活で、葬儀に向かう途中に親族宅へ滞在するも、価値観や生活スタイルが噛み合わなく、衝突して出ていく羽目になることも多々。
子どもが小さいうちは、親がほぼ全部だけに、あまりに偏った考え方やスタイルを押し付けすると、それは「洗脳」になってしまう。
特に食べ物を救う、兄弟を救うと言って不法行為は理解に苦しむ。
新興宗教団体が世間との関わりを一切断って、自分たちで理想郷を作ろうと自給自足生活をしようとするも、世間の文明の発達を取り入れないといけない事態に陥り、破綻するということが現実にも映画でもあった。まさにその淵に立たされているのでは。
祖父母がそこから脱出させようとするも、洗脳は解けず、父親の元へ行くも、エンディングでは結局学校に行かせるという。
世間と断絶して頭でっかちな教育ではなく、他者との交流もしながら他をも認めながらも自我の目覚めを目指すことが大切なんだな、とアンチテーゼ的に確認できた作品だった。
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