神様メールのレビュー・感想・評価
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まさにファンタジー。カトリックの地で、よく作れたな
いやぁ、神様サイテー。って言うか、こう言う設定と描写は、キリスト教的に大丈夫なのか?と心配になりました。インターネットの巨大百科事典によれば、ベルギー国民の約58%(2012年)はローマ・カトリックですし、外務省のベルギーに関する基礎データでも『キリスト教(カトリック)が大勢』とあるんで、こう言う描き方にはかなりの反発が有るのでは?と思うんですけどね。でもなぁ、ベルギーでは累計興行収入が『マッドマックス 怒りのデスロード』を超えたそうですので、特に抗議行動もなくと言うことですよね。あまりにも荒唐無稽なので、大丈夫だったんでしょうか?
えーと、この作品の公式HPの【ストーリー】の最後に「小さな奇跡が呼び起こす、神様のパソコンから人類への[最高にハッピー]なメールとは?」とありますが、マヂ「え゛?そうだった?」と思います。いやぁ、面白くないわけではないんですが、そう言う内容じゃないよね?まぁ、ハッピーエンド(?)なのかもしれませんが、その描写はいただけません。
原題が『Le tout nouveau testament』ですが、これは日本語で言うと、“新・新約聖書”と言う事で、それがわかると(そして、聖書の成り立ちもわかると)この映画の組立が理解できます。
ぶっちゃけ「結局、何が言いたかったの?」と思う気持ちはありますが、ファンタジー作品なので、これでも良いのかも。なんかやたら“愛する”とか、“人を思う”見たいな事が描かれていたような気もするので、ベースに有るのは“愛”“思いやり”なのかもしれませんね。
それと、カトリーヌ・ドヌーヴには驚き。彼女、ああ言う役もやるんだ。
すべてが上手にまとまって、心が軽くなってしまう、素敵な作品
観終わった瞬間に、このあとも、2回、3回と観たくなってしまった作品でした。
ストーリーは、作品紹介の通り、「もしも、自分の余命を知ってしまったら」、で始まりますが・・・・・、
普段、私たちも、実は、心のどこかで気にしてしまっていることを、上手に描き上げてくれた作品だと思いました。
素材の組み立てが、どこまで行っても、奇想天外なのですが、不思議と、すべて、お腹に収まってしまう・・・・・、
ちょっとやそっとでは思いつきそうもない、凝りに凝った、笑いのセンスが、びっくりするくらい、心を軽くしてくれました。
映像も、本編からエンド・ロールまで、フランス語圏の作品らしい、濃淡を生かした繊細な色彩でもてなして・・・・・、
また、時代に取り残されてしまった家電製品や家具と、「先進国」ベルギーの現在の街並みとを、対比させたり、
さらには、破天荒なお父さんと、物静かなお母さんを並べることで・・・・・、
普段、無理をしてでも、常識を外さないように頑張っている私たちに、温かいエールを送ってくれているような気がしました。
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