神様メールのレビュー・感想・評価
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エンディング前までは今年ベスト級
そもそもファンタジー系の作品であったが、ラストはよりファンシーでファンタジーになって、もう少し控え目に着地してくれればと不満が出てしまった。
それでも、そこに至るまでは本当に面白くて、こんなに面白い脚本はそうそうないぞというくらいで、今年観た映画の中でもベスト級になり得た。
と、かなりテンション高く感じていたのだけれど、どうやら全くつまらない人もいるようだ。
どんな作品でもつまらないと言う人はいるが、本作の場合は人数が多いように見える。
いくつかレビューを読むかぎり、この作品を楽しむためには、ほんの少し聖書についての知識が必要なようだ。
私は不可知論者だ。だからかどうか分からないけれど、神を信奉する人に興味があるし、神にも興味がある。
興味があるから聖書や神についての映画は結構好きで、よく観る。
聖書は読んだことはないけれど、多少のことは分かる。
聖書をなぞった多少のことや、創世についての多少のことくらいの予備知識は必要かもしれない。
内容について。
神の行為や、聖書関連についてコメディ調で非常に笑えた。聖書を知らなくとも笑えるところはあったと思ったが、つまらなかった人はそのへんはどうなんだろう。基本的にはコメディだと思うのだが。
神関連のパートがコメディである一方で、余命を知らされた人間たちのシリアスさがギャップとなって不思議な雰囲気をかもすのが良い。
人間たちは、余命のせいで無気力になる者や有意義に過ごそうとする者など様々な態度をとり、そこも興味深い。つまりはどう生きるかの問題であり、余命を知らなくとも本来なら考えなければならないことでもある。人は必ずいつか死ぬのだから。
もっと言うならば、神は生き方にまでは干渉してこないわけで、神の存在そのものが大した意味を持たないことも意味する。
神様の物語であり人間の物語でもある。関係しているようで絶妙に関係していないところがいい。
あとは、エアが人間界で最初に出会うホームレスの男性がいいキャラクターだと思った。
彼は筆記係で使徒ではないが唯一、エアとずっと行動を共にする。
最初こそ当然ながら全くエアを受け入れないが、次第に口数が少なく表情も真剣に変わっていく様は面白い。
神と対峙した場面ではエアを守ろうと立ち塞がったりもした。
なんでこの人、使徒じゃないんだ。多分エアに一番傾倒してたぞ。
男的なものの終焉
笑える所もあるし、楽しい展開もあるけど
本当の所を理解しようとすると、結構難しい作品かも〜〜
神様が単なる横暴親父と言う設定は
男性中心社会の行き詰まりを感じさせる。
特権階級男性=神様によって行き詰まった社会を救うのは
主人公の少女や少年であり、ホームレスの男性であり
心を病みかけている男女であり、
何より全く存在を無視されている奥さんだったり、
何の特権も力も無い人々。
その構図がやっぱ面白いよね〜〜。
日々の世界の酷い出来事の連続に
ともすれば絶望しそうになるけど
世界を救うのは名も無き人々、と思えば
少し希望が持てるかも〜〜
そんな映画に思えました。
寿命メールを受けとって、
色んな事にチャレンジするお馬鹿な兄ちゃんが
要所要所でいい味出してます。(笑)
人生はスケート場だ。大勢が滑って転ぶ。 【余命をメール配信された人...
人生はスケート場だ。大勢が滑って転ぶ。
【余命をメール配信された人々のトンデモない生き方に拍手!】
僕の余命は12年、会社を辞めてタイタニックを作ります。マッチ棒でね
私は余命6年、楽器をはじめてみることにしたよ。
不公平だわ!なんで病人のあなたより、何年も看病した私の方が先に死ぬの!?
・・・そして、世界中の兵士が戦場を放棄する。
事故で左腕を失い、人並みの幸せを諦めた女性オーレリー。
余命を知らされても、何も感じない。
そんな彼女に、神の娘(イエスの妹)エアが見せてくれる夢。
失った左手が、ダイニングテーブルの上で上手にスケートしてる夢。
アダムスファミリーみたいな悪夢w
でも、その左手はオーレリーの右手をやさしく握り返す。励ますように。
大丈夫、人生を楽しんで。あなたも、まだ上手に滑れるよ。
オーレリーは涙が止まらない。
私も涙が止まらない(号泣)。
「翼があるのに、なんで公園から出ていかないんだ?」
「あなたこそ、なんで?」
あぁぁぁ(泣)言われてぇわ!そんな言葉!
人間の内に流れる音楽を聴きとれる少女エア。
彼女と出会い、"なりたい自分"を聴き当てられた人々が、それぞれとんでもない方向へずんずん歩き出す。
もう「ええええー!?」っていう人生を選んで。心から幸せそうな顔で。
あぜんとするけど拍手で応援。最高!
もう大好き!大好きな映画!!
やぁ!またケヴィンだよ。
私だったら
ドジな神様の作り出した世界で
ファンタジーすぎて、最初は意味がわからなかった(笑)。
神の少女が活躍するファンタジックブラックコメディ
・神の娘が父の作った世界に反発して地上に降りて6人の運命を変える、設定が明らかになったとき何だか日本の今時のアニメの題材にもってこいだと感じた
・寓話的なストーリーなのに描写はリアル
・最後の晩餐の絵に6人の使徒が増えていくのや、おバカユーチューバーの無謀ダイビングなどの小ネタ満載
・母の趣味である刺繍でのエンドロールがおしゃれ
・一つ一つのエピソードは大したことなく、ただ少女エアは可愛いかった
・ラストの重力が変わったり世界が改変される映像には驚いたが、花柄の空は気色悪く感じたよ
キライじゃないです!!
神様ってすぐそこにいたのね(笑)
僕の家のドルマルおじさんの変な映画
ここ最近、『トト・ザ・ヒーロー』、『Mr.ノーバディー』とジャコ・ヴァン・ドルマル監督作品を観てきているわけですが、そして今回、この『神様メール』を観て、ようやく私の中で出来上がったドルマル評が、このコメントの題名でした。そう、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督の作品って、親戚の変だけど面白いおじさんが作ってる変な映画って感じがピッタリなんですよね。
「おじさん、また、変なの作ってるんだからぁ」「もっとカッコいいの作りなよ、おじさん」「まだ映画なんか作ってたの、おじさんは。もっとちゃんとしなきゃ駄目だよ」「もう、あいかわらずダサいなぁ、おじさんは。もっとあそこは、こうしなきゃ駄目だよ」。こんなことを笑って言ってる自分の姿が目に浮かぶんですよね。でも、もちろん、大好きなんですよね、このおじさんのことがね。
あぁ、なんかこの僕の家のおじさんイメージが出てきたら、妙にすっきりしちゃいましたよぉ。これで私の中のジャコ・ヴァン・ドルマル評は完成した感じです、はい。
ラスト10分。
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