何者のレビュー・感想・評価
全340件中、261~280件目を表示
SNSを使う学生は共感!
人間関係のリアル感がすごかった
SNSを使ってる学生とかならわかる人間の裏側のどろどろした部分をよく表してたと思った
裏で使われてる音楽もドキドキさせるようなものでよかった
自分のことを見透かされてるようでとても怖くなった
受験もまだだけど就活が怖いと思った
ゴールをどこにもっていくかそれが人生を決めるのかなと感じた
自分をかわいいと思ってしまう人間のいやな部分がよくあらわれてておもしろかった
あー、つらい、、。
今時学生の就職事情
「内定」って自分を肯定してもらえたよなものだ、と光太郎(菅田)がいう。
なかなか内定が取れずに焦る拓人(佐藤)は、傍目には一生懸命頑張っているように見える。しかし、企業側から人物を観察すれば、拓人は欲しいと思える魅力ある人材ではないのだ。
拓人は他人を、仲間内の話なんてTwitterじゃなくてlineでやれよ、なんて馬鹿にしながら自分こそどっぷりSNS依存。
理香(二階堂)の部屋を就活対策本部に!とか言って共闘を掲げながら、その実、皆が皆、自分の本音をさらすことなく、仲間の様子をうかがい、妬み、影で好きなだけ悪口を言う。
これって結構黒い話なんだけど、、キリキリした心理レースの就活を生き抜くしかない今の若者たちの実情を考えれば、こうなってしまうのは理解できるわ。
拓人にとっては、先輩(山田孝之)の存在は重要で、よく拓人のことを知っている。だから、ほんとのことを忠告してもあの時の拓人の耳には入らないことも知っているから何も言わない、そんな気持ちが伝わってくる先輩のたたずまいが物語を締めていた。
現代版『ふぞろいの林檎たち』かと思いきや、終盤近くになって心理サスペンスの様相。実は舞台劇だったオチか?と思わせながら、やはり話は現実のことだった。理香に自分の汚い裏の顔を暴露されて、このままダメ男に堕ちるのかと思いきや、開き直ったのか、おかげで自分と向き合えて、自分の言葉でしゃべれるようになった。面接での拓人の表情からは、内定の日が近いだろうと思えたことが救いだった。
開始80分の衝撃。豪華キャストの就活悲喜こもごも。
【賛否両論チェック】
賛:就職活動に挑む主人公が、次第に周りの人間達の違う一面を知るようになり、葛藤していく姿に、思わず考えさせられる。ツイッター等の現代を象徴するようなツールを駆使した演出は勿論のこと、開始80分辺りからの意外な展開や、耳に残る主題歌、そしてなにより超豪華なキャストと、見どころも満載。
否:就職活動を経験していないと、そもそもの感情移入は難しい。時間軸も分かりにくい。
先の見えない就職活動に、ツイッターを駆使しながら挑んでいく大学生達の姿を通して、様々な人間が持つ様々な多面性を浮き彫りにしていく、なんとも面白い作品です。特に開始から80分後に明らかになる真実はちょっと驚きで、
「おっ!」
となること請け合いです(笑)。
反面、終わり方はやや尻すぼまりで、消化不良感が残りそうです。時間軸も分かりにくいほか、そもそも“就職活動”というもの自体、人によっては感情移入しづらいと思います。
良くも悪くも、現代を生きる若者達の葛藤を浮き彫りにする、不思議な雰囲気の作品であることは間違いありません。クセになる主題歌と共に、是非ご覧下さい。
就活あるある
リアルで面白い
就活&SNS、今の大学生の日常を垣間見たようだ 若手実力派俳優揃い...
青春の臆病さと痛々しさ
映画館で予告を観て以来、期待してた映画。
意外と評価が分かれてるようで、どうかな?と思ったが、良作だった。
就活生同士の間に漂うヒリヒリした空気がたまらん!
主要なキャラクターのバランスもいいし、演じる若手の実力派俳優たちと、それを支える落ち着いた演出、それぞれが本音を隠しながら進む会話劇とそこから生まれる緊張感は、就活経験のないオッサンにも、その厳しさが充分に伝わってきて素晴らしい。
社会人デビューを迫られた若者たちの焦りと葛藤は、誰しも身に覚えのある話で、最終的にどのキャラに対しても、いたたまれない気持ちになるのも良かった。
自分の世代と違うのは、SNSの存在が若者を更に混乱させていること。良くも悪くも使い方次第とは言え、上手く扱える自信がない自分は、なくて良かったなと思う。
鑑賞後、、、ありのままのカッコ悪い自分を受け入れて、自分も少しは成長してきたのかな?などと、ふと考えてしまった。
今も微かにくすぶる、臆病で痛々しかった青春の感情を思い出して、息苦しくなるイイ映画だった。
ラストの衝撃
豪華な若手俳優の競演だけど。
シビア
何者
他の方の評価を見ると、低評価と高評価に分かれているような印象。たしかに、どこに自己投影できるか?というのが映画の面白みなので、この映画は「大卒で就活をした経験」または、それに近い身内が近くにいた人以外は、ピンとこないのかも。
経験者ならば、あのパーテーションがされている会場のシーンだけで泣きそうになります。
単に「就活」ということでなく、感じ取れる感性のある人であれば「人と人」「生きること」などなど、そういったことへのメッセージも映し出されている映画なのでできることなら、就活経験のない方もそこを感じ取って観ることができたら★は5つになると思います。便利になったこの世界で「生きる」こと、誰とでもすぐにつながるけれど、どこにも強くつながる事ができないこと、でも、最後は人と人だってこと、あれこれ。いろんな視点で見るとたくさんのことが深く描かれている映画です。もう一度観たいと思っています。
CMで期待していたのに,,,
借りてきた価値観
仕事はその人を説明し評価するための最も一般的な尺度だ。職種と職場、地位や収入などが他人にとってのその人の重要な情報になる。人間の価値が職業と収入によって測られるのが今の世の中だ。
就職活動をする学生にとっては、内定の有無によって自分が世の中にどのように評価されるかが決まってしまうような気がするものだ。そして心理的に追い詰められる。そして追い詰められて自分を客観視したときに思うのだ、俺は何者だ?と。それが佐藤健が演じる主人公だ。
世の中の価値観を疑ったり、自分を客観視したりしなければ、生きていくのはそれほど苦労しない。主人公はなまじ本を読んで演劇の脚本なんかを書いているものだから、他人の価値観を受け入れず、相対化してしまう。自分なりの世界観がないから、あっちこっちから借りてきた価値観で人を一刀両断にしてしまう。考えに筋が通っておらず、その場その場での思いつきの批判をSNSに書き込む。低俗な悪口に等しい。
人間は自分がピンチになれば、他人を羨み、他人の不幸を祈る。悪口を言い、貶める。しかし大抵の場合、そういう気持ちは自分のなかだけで押さえ込んで、決して表に出さないものだ。他人が不愉快に思うことは言わないのが大人の心得だからだ。
しかし今はツイッターをはじめとするSNSがあり、迂闊に本音を漏らしてしまう。SNSは恐ろしいツールで、暗い穴倉に向かって自分の不平や不満や怒りや憎悪を吐き出しているつもりでも、実際は世界中に向かって大声で叫んでいるようなものだ。主人公は自分でわかっているはずのその落とし穴に自ら陥ってしまう。
採用にあたる人事の担当者は、応募者のSNSはまずチェックするだろう。
原作を読んでいないので作者の意図は不明だが、映画の主題は世に蔓延する無責任でいい加減な価値観に振り回される若者たちのありようだ。自分を相対化せず、気持ちのままに生きている光太郎や瑞月の方が精神的に楽で、考えすぎる主人公や理香がダメージを受けるのだ。
映画は就職活動をする中で互いの人間関係が微妙に変化してゆく様子をうまく表現している。俳優陣はみんな演技が達者で、揺れ動く心理をうまく表現していた。特に二階堂ふみはプライドを傷つけられながらも虚勢を張り、時に自信を取り戻したり、時に落ち込んで他人の内定を羨んだりする若い女性を存分に演じている。「脳男」でも凄まじい悪役を大迫力で演じていたが、まだ若いのに何をやらせても天下一品だ。日本の映画、演劇を背負っていく大女優になるだろう。映画の評価3.0にこの人の演技をプラス1.0として最終評価を4.0とした。
全340件中、261~280件目を表示