「演出は好き嫌い有り。コミカルな中に光る“仕事の価値”。」ヘイル、シーザー! 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
演出は好き嫌い有り。コミカルな中に光る“仕事の価値”。
【賛否両論チェック】
賛:撮影所で起こる突拍子もないトラブルの連続に奮闘する、主人公の姿がどことなく痛快。「仕事で自分の価値を示す」というテーマも共感出来る。
否:笑わせようとしている描写がどれもシュールなので、楽しめるかどうかは観る人次第。伏線の回収もやや中途半端。
映画撮影所を舞台に、一癖も二癖ある俳優や監督達が巻き起こす無理難題と、それに悪戦苦闘するエディの姿が、コミカルかつテンポよく描かれていきます。ただ、笑いそのものはかなりシュールなので、日本人が観て笑えるかどうかは、人それぞれ分かれそうなところです。
そんなコミカルな中で映し出されるのは、自分にしか出来ない仕事を通して、自分の価値を示せるかということ。ラストのエディとベアードのやり取りなんかに、それが滲み出ています。
キャストも結構豪華で、映画のセットを駆使した撮影シーンも出てきますので、お芝居好きな方なんかにオススメの作品かも知れません。
コメントする