ブルックリンのレビュー・感想・評価
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記憶の夢を語られた現実
夢を持ち旅立つ。求める。その行為を賛美する物語は少なくない。疑問に思う時がある。なぜ自分が今住んでる土地を離れるのか?次女だからなのか?狩猟と農耕な感じだろうか?周り回る話なんだろうか?単純にシアーシャ・ローナンは素晴らしいと思う。2015年の作品を2018年に見た私だが、この作品のテーマに疑問を持ってしまう。カメラの当て方、光の当て方、影の作り方に、偏りを感じる。良い作品なのは間違いない、あまりにも美しく、あまりにも完璧すぎる作品に
恐ろしさを感じる。監督の狙いがそこにあると私は思いながら、またもう一度この作品を見ようと考えてる。
新しいことに挑戦する人へ
6月公開予定の「レディバード」を見る前にシアーシャ・ローナンの作品を鑑賞したいと思い鑑賞。予想以上に良かった。
ストーリーは50年代にアイルランドからブルックリンへと旅立った少女の物語。
脚本はかなり良い。起承転結がはっきりしててわかりやすいし、主人公の揺れ動く気持ち、不安、葛藤を見事に描写していた。
それを演じきったのはシアーシャ・ローナン。主人公の素朴で且つユーモアがあって初々しい様子を見事に演じきっており、澄み切った眼差しも見事であった。彼女じゃなければ本作は成り立たなかったであろう。
音楽や衣装からも50年代のクラシカルな雰囲気が感じ取れるとともに、カメラワークなどの演出からも上品さが伝わってくる。
見ものはラストシーン。フラッシュバックしたかのように旅立ちに際して彼女の立場は逆転する。まるで、自分に限った話では無いよと否定しながら、鑑賞者に対して普遍的なメッセージを投げかけるよう。それは新たなことに挑戦する人へのメッセージとも受け取れる。
"人の成長"をテーマにハートフルに描いたヒューマンドラマの傑作である。
甘酸っぱい青春と人生の選択
おおよそ現代日本では死ぬまで経験しえないだろう人生。
現代と比較すれば、多くの「なぜ」が心に生まれてくるかもしれない。
でも、当時のアイルランドの少女のことをじっくり想像しながら観ると、なんともいえない胸を締め付ける。
シアーシャ・ローナンの名演には、そんな確かな説得力がある。
そして、ラストの美しさといったらない。
その時代を生きた女性の現実
恋愛だけじゃない。当時の移民として渡った、アイルランド人の話。田舎の怖さ、不慣れな都会、アメリカでの方言の差別。イタリア人との出会い、結婚。田舎のよさ。そして、またアメリカで生きていく強さと希望。感情の起伏に共感できる。素晴らしい映画。
ごくごく個人的な感想
ブルックリンに帰る船での彼女は、私が遠い昔そうなれるように願っていた姿そのものでした。なのに、
多分エイリッシュよりも倍の年月を過ごしてきた今、何故か最初に船に乗った時の彼女の方に近いのです。
この先、エイリッシュだってまた何度も船に乗るかも知れないのね…なんて想像してみるのです。
そして、その度に、また、
いろいろな事を忘れたり思い返したりするんだろうな。
ずっと反芻できそうな素敵な映画でした。
いつの時代も、悩みは同じ。
地元に仕事がなくて、アメリカへ。異国の地で戸惑い、出逢い。恋をした主人公がみるみる活気づいていくところが、いい。
母の面倒を見ていた姉の急死で、さあどうするなんて、今の時代にもあるあるだなあ。
一人の女性の話
ラブストーリーとしてはただただ最後まで綺麗だった。これでもし、最後までアイルランドに残っていたら、ある意味印象的な作品になったと思う。でも、この映画は幸せすぎて記憶には残らないかな。観たその時はいいけど。
あとは、田舎特有の狭い感じを絶妙に描いてる。日本でさえちょっと都会に出るとホームシックになるのに、国を出るって…と、想像を掻き立てられる。面白かったけど、もう少しガチャガチャしててもいいかなーなんて。
船のバケツ…!
50年代、職を求め夢を抱いてアイルランドからアメリカへ渡った女の子の話。目新しい仕事や恋が女を強くしていく…。『移民』というテーマのタイムリーさと、田舎から都会へ出る人あるあるのツラミw。女の子が嵐の船の中でバケツにトイレするシーンの衝撃さったらー!
from Ireland to New York
アイルランドからニューヨークへとにかく移民していた時代があった だからニューヨークにはアイルランド移民コミュニティが多い 彼らの評判はどうなのだろう あまり良くないイメージはあるが、、
忘れてた の一言が衝撃的 上手く田舎の閉鎖的社会を表したと思う
彼女の『忘れてた』の一言が!
すごーくいい感じ。当時のアイルランドとアメリカ、ニューヨークの対比が興味深く、味わい深く描かれていて、こんなところは憧れるわ、ってアメリカとアメリカ人の魅力にも触れられる。そして、エィリッシュの演技、表情がとても良い。トニーも良い。なのに、なのに、一時帰国のあの心の変わり様が私にはえ〰️でした。忘れてた、って、あのいじわるなケリーの言葉がなかったら、トニーの元には帰らなかったんかい!トニーの恩人になってしまいましたね、ケリー。再会の場面も好きでした。それだけにちょっとあそこの部分が残念でした。
新天地を求め都会に出る若い女性におすすめ
ブルックリンでのクリスマス、 ホームレスの 郷愁を誘う(アイルランド民謡?)歌声が 美しい。
垢ぬけていくエイリシュのフィフティーズの衣装がカラフルで可愛らしい。最初のグリーンのコートのダサさといったら。
ポスターの写真はラストシーンだったんだ。
シアーシャ・ローナンが普通の女の子を好演、びっくりするほど普通。体型のせいか。薄いブルーの瞳はきれい。
最後は毅然として恰好良かった。
「忘れてた」の後の台詞がイイ。
あとは「母親と野球の話をしないイタリア人なら当たり」NYに住むイタリア人の話やと思うけど。
リヴタイラーだと思った上司役の女優さんはジェシカ・ペア
ひと夏の…
いろいろ良かった、個人的に。
ふるさとを離れて生きている人には分かるものがあると思う。
彼女が地元に帰り、
多分小さな街なんだと思うけど、
みんなが噂し、陥れようとする人もいる。
「忘れてた」
という言葉、次の言葉聞くまでは違うこと考えてたけど
「こんな間違いだった」
てゆーとこ、すごく素敵だった。
室生犀星の詩を思い出した。
そして、「忘れてた」わけじゃないんだよね。
彼女の人生はブルックリンにあったんだよ、と。
アイルランドの彼はどうしようもないよね…
船での旅立ち、陸地が見えなくなり
何もない海をいくというのは、なんとも心に響く。
個人的にそんな経験をしたものだから
なんだか妙にしっくりきた。
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