「成長と巣立ち。」ブルックリン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
成長と巣立ち。
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劇場鑑賞中、隣に座ったオバサンがほぼ泣きっ放しだった。
それが分かるものだから、こちらの感動も増してしまった。
田舎から上京した女性、嫁いだ女性、日本もこの時代なら
女性は故郷を離れた人が多いだろう。もしも親族に何かが
起き実家へ戻ってもすぐに夫子が待つ住処へとトンボ帰り。
私の母もそうだった。離れるほどに故郷には帰れなくなる。
姉の協力で単身ブルックリンへと旅立った彼女は、都会で
洗練されて美しい女性へと成長する。彼氏もできて結婚も
視野に入れ付き合っていたところ、姉が急逝。祖国へ帰る
のだが、この時彼氏の方から「結婚」を迫ったのが実に賢い!
もう帰ってこないかも…と単純な危機感を覚えたのだろう。
洗練された彼女を誰もが離さない。幼馴染さえ彼女に靡く。
これって悪いけど、彼女の本質を誰も見ようとしていない。
羽ばたきたくて都会へ渡った女性が、(もちろん家族や友人
は大切でも)また出ていかない保証はない。ここで封じ込め
ても、きっと彼女はまた違う道を探し出すような気がする。
なので母親の態度は良かった。辛いが娘を解放してあげた。
同じ移民として苦労を重ねたイタリア系の彼氏とのほうが
彼女には合いそうだと思っていたので結果的に良かったが、
故郷の幼馴染がドーナル(個人的に好き)なのは参った正直。
こりゃ大いに悩むな確かに。どちらもお似合いだったしね。
(あのシアーシャ?と思ったくらいに成長。美しい瞳は健在)
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