ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐのレビュー・感想・評価
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対極的な二人
ジュードロウの、傲慢な笑顔の演技がめちゃめちゃ好き。憎たらしさと愛嬌が絶妙なバランス。
トマス・ウルフ、無遠慮でストレートで情熱的でパワフルで、身近にいたら疲れきっちゃうだろうけど、映画を通すと魅力的。見てるもの感じてるものを全部放出するから、小説の文量がとんでもないことになる。落ち着いてて大人なパーキンズが、そこをどうにかこうにかコントロールしてるのが、バディムービーって感じで良い。いかにも「ちゃんとした人」なパーキンズが、荒々しいウルフにどうしようもなく惹きつけられてるのが、じわじわ感じられて良い。
アメリカ文学を全然知らないので、知ってればもっと楽しめただろうなーーー!もったいないなー!という気持ちになった。
天才作家の陰には偉大な名編集者の存在が。37歳の若さでこの世を去っ...
天才作家の陰には偉大な名編集者の存在が。37歳の若さでこの世を去った天才作家と名編集者の友情と苦悩を描いた実話です。
ジュード・ロウ演じる天才作家ウルフから溢れ出る膨大な言葉。
原稿を読むだけでもかなりの労力だと思う。
これをコリン・ファース演じるパーキンズが原作を失わず編集していく。
作家と編集者の信頼関係、作家の描く作品に共感出来る編集者との出会いがベストセラー誕生に繋がるんですね。
個性派俳優ジュード・ロウと演技派俳優のコリン・ファースの初共演。堪能しました。
赤鉛筆
編集者は大変。現代のプロデューサー
最近読んだ「校閲ガール」
最近観た「奇蹟がくれた数式」
かなり昔に観た「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」を思い出した。
赤鉛筆欲しくなります。削除することの大切さを教えてくれる映画
仕事で校正をすることがありますが、赤鉛筆で校正したくなります。
ニコール・キッドマンは怖い。
ジュード・ロウは最後は危うい感じ、なんか天才のステレオタイプのような気もする。
おおげさで、声が大きく、相手を傷つける、その方がわかりやすいんだけど
編集者って 凄い仕事だね 目利きってか...才能が無いと こうやっ...
編集者って
凄い仕事だね
目利きってか...才能が無いと
こうやって
作品が発掘されたり
世に出せるよう手を加えられたり
出来ないものね
ジュードロウ
物書きっぽさ出てて(笑)
良かったぁ〜
コリンファース
部屋の中でも
ずっと帽子被ったままなの
気になったなぁ
コリン・ファースに惹かれて観に行きましたが、ジュード・ロウの演技が...
コリン・ファースに惹かれて観に行きましたが、ジュード・ロウの演技が光っていました。主演はどちらなのか、ベストセラーというのはどちらがもたらしたのか。観賞した後ではなかなか判断がつきにくいですが、映画自体はトマス・ウルフの映画でした。でもコリン・ファース、カッコよかったです(*´-`)ニコール・キッドマンもさすがの美しさ。彼女の金髪が好きだったのですが、暗い髪色も似合いますね〜
実話をベースにしているので仕方ないとは思うのですが、脚本はもうちょっと繊細にしてほしかったかなぁという印象です。作中に引用されるトマスの文体と少々差異があるので、もっと芸術的な仕上がりでもよかったのかも。でも作者と作品の違いも往々にして魅力なのでしょう。
とにかく良い映画でした。コリン・ファースにハズレはない。
ただ良いキャストを揃えてるわりに上映館が少なすぎです。宣伝もほとんどやってないんじゃないでしょうか。上映開始朝9時〜と夜9時〜の二択はキツいです。
天才は世界の中心にいる
かつて中上健次が「泉から水が溢れ出るようにものを書きたい」という文章を書いていた。記憶が定かではないので正確な言葉ではないが、文章を書く人間ならだれでも願うことだ。
「Genius」という映画の原題の通り、無名の作家トマス・ウルフは溢れ出るように言葉を紡ぎ出す。まさに天才である。しかし編集者にとって多すぎる言葉は邪魔でしかない。ひとつの場面を描くのに多すぎる文章は読者がついてこれないのだ。
フランスの作家マルセル・プルーストが「失われた時を求めて」という超大作を書いていて、若い時にその全7巻をやっとの思いで読了したことがある。「プチットマドレーヌ」というお菓子を紅茶に浸して食べるのに延々とページを費やすなど、長い長い小説だったと記憶している。ひとつの場面がフラッシュバックを想起させ、さらに次のフラッシュバックを呼ぶなど、なかなか物語が前に進まない。フランス文学を専攻していなければ放り出してしまっただろう。
この映画は1920年代が舞台で、「失われた時を求めて」が発行されたのと同時代だ。フランスは哲学と芸術の国だけあって、フランス人の編集者は小説家の意向を尊重したのだろう。長い小説は長いまま発行された。
しかしアメリカ人の編集者マックス・パーキンズは哲学や芸術よりも商売が優先だ。ベストセラーを目指すためには文章を削りに削って読者をジェットコースターに乗せなければならないことをよく知っていた。
原稿の添削は作家との真剣勝負だ。作家がひとつとして言葉を削りたくない、むしろさらに書き足したいのに対し、編集者は表現を凝縮して読者を引っ張っていく作品にしたい。そのせめぎ合いの末にベストセラーが生み出される。
天才はひたすら生み出していくだけだ。周囲は天才を制御しようとするが、うまくいかない。巻き込まれて傷つき、生活さえ犠牲にしてしまう。それでも天才を愛さずにいられない。ニコル・キッドマンが女心を見事に演じていた。
編集者マックスは天才がその才能ゆえに周囲のことなど考えられないことを知りつつ諫言を重ねるが、無駄な努力であることは分かっている。天才は世界の中心にいるからだ。
コリン・ファースは重みのある中年を実に重厚に演じていた。来週公開の「ブリジッド・ジョーンズ」でコミカルな元夫を演じるが、何をやらせても上手い。ジュード・ロウはわがままで猪突猛進する天才の役がとても楽しそうだ。
フィッツジェラルドやヘミングウェイが脇役で出てきて、文学好きにはたまらない素晴らしい作品だ。
友情なんてもんじゃなく。
これはもはや
編集者と作家の愛の物語。
同性愛とかではなく
いわば父子愛でしょうか
その愛の結晶は大きく実り
その愛の大きさ故に亀裂が走る…
マックスの肩に頭をもたせながら
2人で見るニューヨークの夜景は
その幸福感の裏側に
かつてそれを独りで見ていたトムの
若く鬱屈した胸の内をも想起させ
深く切なく心に残りました。
ラストシーンはしみじみ。
そしてエンドロールの音楽に
うっかりほだされて、思わず涙。
舞台出身の監督らしく
少人数の人間模様を活写していて
もう一度噛みしめたい良作でした。
編集者の力と作家の力
編集者の映画と思ってみましたが、実は作家の映画です。
作家の天才を引き出して後世に残る作品に仕上げる編集者は、常に影の人でここでのマックスも決して表に出るタイプではありません。
作家としてのトーマス・ウルフは知りませんが、読んでみたくなりました。
演技、マックスの家族、とても良かったです。
ブロマンス
とにかく役者の演技が素晴らしい。
コリンファース、ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン。
瞳で語る演技、台詞のない演技で全て語ってしまう。
最初の登場から演技に惹き付けられる。
あと演出が素晴らしい。
音楽も良かった。
ブロマンスで戦争も革命もなくここまで強い絆が描けるとは。
役者のファンとブロマンス好きは絶対に見た方がいい。
一応補足でウルフはかなり強いADHD なので、ADHDの人は羨ましくて辛くなるかも知れない。
小説読みなので
作中で朗読されるトマス・ウルフの作品の美しさに感動した。字幕監修を柴田元幸に依頼したのは大正解と思う。
雰囲気も音楽もとても美しい。
主演二人も文句なく素晴らしかった。
他にはフィッツジェラルドがいい。ただの浪費家と思ってたけど、思いやりに溢れる、静かで優しいいい男だなあと。
この時代のアメリカのガチャガチャしたところがなくて、静かで上品でよし。
天才な人達は違うな。
編集者、がまずはすごいな、と。この作品をみると本って編集者でいくらでも変わっちゃうんだと。この編集者がいて名作は作られたんだなー、と。
ここまでとことんのめり込まないと傑作は出ないんだろうな。彼女や家族を犠牲にしてまで仕事に没頭なんて無理。
ニコールキッドマンのギリギリの精神バランスが切ない。
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