劇場公開日 2016年2月23日

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「しょーもない」エイリネイト 侵略地区 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0しょーもない

2023年9月18日
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本作の根底にあるものは、「大切なものは失ってから気付く」という事であり、完全に冷え切った夫婦が異星人の侵略という危機にさらされて初めて本当に大切なものに気づき、再会すべく旅を続けるというものが描かれている。基本はロードムービーであるため手に汗握るアクションは無いが、すれ違い続きだった2人に追い打ちをかけるように時間だけが経ってしまう展開にはどこか切なさを感じる。
だが、だからと言って重厚なヒューマンドラマが描かれるわけではなく、時間軸がひたすら交錯する分かりにくい構成でこちらは混乱するだけである。
予算が少ないのは手に取るように分かり、光や音で「そこにいる」と思わせるだけの演出が多く、こちらが観たいシーンはほとんど観れないというこの手の作品では致命的な難点があり、かなり幻滅してしまった。また、終盤にやっとこさ登場したエイリアンは完全に人であり、思わず笑ってしまった。予算が全てとまでは言わないが、本作を観るとそんな気も起きてしまう。ひとまず、劇場で観れなくて残念に思っていたが、その必要は無かったみたいである。

Mina