「戦中の作品」陸軍 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)
戦中の作品
映画の冒頭、陸軍省後援とあって、びっくりしました。木下恵介監督の「二十四の瞳」(54)が好きなので、どちらかというと反戦的な内容かなと思ってたので…。天子様、国家のために兵隊になって命をかけるという戦意高揚を意図したシーンや台詞も多く、当時の雰囲気が感じられます。しかしながら、最後は木下監督らしく、わが子を戦地に送る母の心がフォーカスされていて、わか(田中絹代)の表情に目が釘付けになります(涙)。出征の行軍シーンでは、実際に出征する兵士らがエキストラ出演していたようで、映画というより、記録映画を観ているような気持ちになりました(鎮魂)。
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