「CREATION」エイリアン コヴェナント chiliさんの映画レビュー(感想・評価)
CREATION
なるほど、すべて創造についての物語だったのですね。
人間の、アンドロイドの、エイリアンの、そして神に位置するエンジニアもまた同じく生物でありその創造の円環はどこまでも続いていくのでしょう。
神は自らの姿に似せて人間を作った、と聖書に限らず様々な神話に似たような表現があります。エイリアンシリーズの中でも宿主の姿に近づいたり、それこそリプリーを母と感じるシーンがあったりしました。新シリーズの崇高すぎるようなテーマは最初、後付け感が凄いなぁと思っていたのですが、よく考えたら1の時から繰り返されてきたテーマなのかな…と思い至りました。
でもエイリアンが、原罪、知恵の実、蛇、カインとアベル、わかりやすく聖書を連想させる映画になるとは思ってもいませんでした!
プロメテウスであんなおじいちゃんをどうしてガイピアースが、と不思議だったけど、コヴェナントのためだったんですね笑
デイヴィッドの名付け(名乗り?)からもう、この映画で語られることを宣言してるわけで、重要なプロローグなわけです。でもアンドロイドが既に想像主にちょこっと反発してるじゃないですかーウェイランドが思いとどまってたらこんな事には…しかし知恵の実の誘惑には抗えないのか。
重いテーマとは別に、バリエーションに富んだエイリアンの造形、お約束の乗組員の迂闊さ故のスリル、待ってましたのフェイスハガー、どきどきしながら楽しみました。絶対そいつの腹にいるから入れちゃダメだって!!てスクリーンで観られるうちに叫びたかった。
創造に固執するアンドロイドは次作でどうなっていくんでしょう??