「自由と尊厳を求めて命を賭して戦うウクライナの人々の93日間を見つめる迫真のドキュメンタリー」ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い よねさんの映画レビュー(感想・評価)
自由と尊厳を求めて命を賭して戦うウクライナの人々の93日間を見つめる迫真のドキュメンタリー
2013年11月、当時の大統領ヤヌコーヴィチが欧州連合協定の調印を見送ったことに抗議する学生デモから次第に拡大し大量を死傷者を出しながら93日間続いた政府と国民の戦いを見つめる作品。ウクライナ独立後に生まれた子供達が求める自由を力ずくで鎮圧する警官隊に対して、オレ達の子供達に何をしてくれてんねん?と大人達も立ち上がる。あくまで平和的に自分達の主張を政府に伝えようとするが自分達の指導者であるべき野党の指導者はへっぴり腰。そうこうしているうちに議会はデモ鎮圧に利する悪法をシレッと承認し、国民は法律で禁じられたヘルメットを捨て鍋を被ってデモに参加する・・・もう最初から最後まで涙で画面が掠れっぱなしの98分間。
7年前の作品なのに最近まで存在を知らなかったのは地球の裏側にいたからとはいえ不徳の致すところですが、本作が今注目されているのはウクライナ国民がいかにして自由と尊厳を手にしたかを知ることが出来るから。そこを押さえると自ずと我が祖国のメディアでテキトーなことを抜かす屑タレントの言動に対して改めて激しい怒りが湧き上がってきますし、ロシアにしろ中国にしろブラジルにしろハンガリーにしろ我が祖国にしろ、民主主義に唾を吐きつける政府が最も恐れていることは何かということは我々もしっかり胸に刻んでおく必要あり。そういう意味で今まさに観るべき作品かと。
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