「組織に依存しないで生きる葛藤。」SCOOP! DEPO LABOさんの映画レビュー(感想・評価)
組織に依存しないで生きる葛藤。
・フリーカメラマンの心情をズバコン描いていて、フリーランスで仕事している私にとっては共感できる部分がたくさんあった
・静がなぜこのゲスいカメラの仕事を続けているのか?金のため?静にはカメラしかない。
・静はつねにロバートキャパへの憧れを一貫して追い続けていた
・しかし周囲は、中年パパラッチとして見下している。つまり、静がなぜそれをやっているかという内面は見ようとしていない。このギャップが切ない!
・憧れを追う強い気持ちと、自分を卑下してしまう気持ちがせめぎ合う気持ちがとても頷ける。
・仕事をくれる出版社に対して悪態をついている福山雅治の場面では、「立場上そんなことできないよ...」と首を傾げたが、静と次期編集長候補との過去が明らかになった瞬間に、なるほど!といい意味で裏切られる。
・徐々に人間関係や心情の描写が深くなっていき、明らかになっていく、そのグラデーション加減が素晴らしい。
・花火をカマしたりスナイパーのように激写したりと、静の現場は戦場そのもの。ロバートキャパであり続けようとした静は、都会の戦場カメラマンであったのだと思えてきて、胸熱。
・そして、見下せるような仕事は何一つないなあと思わされる。
どんな仕事にも信念はある。
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