「それぞれが抑圧感や喪失感に苛まれる家族」虹蛇と眠る女 Makotoさんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれが抑圧感や喪失感に苛まれる家族
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引っ越してきたばかりの見知らぬ土地で 、娘と息子が失踪してしまう。凄まじい欠落感が、家族を再生させる兆しへと繋がっていく皮肉と矛盾。
ニコール・キッドマン演じる主人公は、抑圧された自らの女性としての本能を、娘の残した日記から読み取ってしまう。きっと、娘を探す行為と自分の欲求と向き合うことが同化してしまい、彼女を狂気へと誘ったのだと思う。
オーストラリアの乾いた地表とホラー映画のように不穏な空気がベッタリとまとわりつく感触が、コントラストとなって独特の雰囲気に満たされた映画。
恐ろしいテーマだが、不思議と救済される感のある終わり方。意外と面白かった。
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