劇場公開日 2016年6月11日

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「ミシュラン調査員だけに全神経そそぐんじゃなくて全部の客に同じレベル...」二ツ星の料理人 yonda?さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ミシュラン調査員だけに全神経そそぐんじゃなくて全部の客に同じレベル...

2019年11月22日
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ミシュラン調査員だけに全神経そそぐんじゃなくて全部の客に同じレベルの料理を提供するのが三ツ星だろうに、とか思った。

ハイライトというか、決めにきているシーンでも演出してなくてサラッと見せているところが良い。全体的に感情だけ激しくみせ、他は淡々としている。ただ、エレーナの娘にケーキ出す場面をもっと工夫して欲しかった。なんかもっとできたろうに。

エレーナとトニーは超偉い。リースは超イイ奴だった。
料理人が題材のヒューマンドラマであって、スペシャル料理でどうこうなるというより、人物像をあらわす意味あいで料理が使われている。10万個の牡蠣貝を剥いてる間にも料理界は進化し続けていて、いまだにエスカルゴを選び真空調理機を使ったことがない昔気質の男というような感じ。スパイスハーブこそ固有名詞出てくるが料理名はほぼない。

唐辛子を入れたのくだりは漫画チックだなと思ったけれども、短い時間で緩急つけてテンポ良くみせる為だと思う。このあとヤケになってぐちゃぐちゃになって朝食オムレツを食うところは名シーンだと思う。
料理する姿勢もいいし、映像が美しかった。ブラッドリークーパーのヤバイ人演技が非常に良かった。打ちのめされ、助けられ、人間として大きく成長できた、みたいな話。

心に残らないわけではないが印象薄くて忘れてしまいそう。ラストなんか特にそうだけれど説明しないで見せてくる映画ではある。

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