「成長物語」二ツ星の料理人 よしこさんの映画レビュー(感想・評価)
成長物語
主人公アダムの成長がどんどん目に見える作品です。
主人公と共に周りのみんなも成長してるし
料理の映画は滅多に借りないのですが
宣伝で怒鳴り散らすクーパーさんが気になり見ました。
師匠のジャンリュックの店のシェフになったのに薬、酒、女に溺れて店を潰した男。
そのあとはニューオリンズに逃げてやりたいかもわからない牡蠣の殻向きをしてる飲食店の店員。
こんなのは違うと飛び出し、いろんなものを食べ、その店のいい腕のシェフをスカウトしていき、自分の店を作り出すところから話は始まる。
そして共にパリで働いてたトニーがいるロンドンのホテルへ向かう。
息子のトニーは父の店を台無しにした主人公に腹を立てていたが、この人の腕がすごいことは認めているため、シェフとして招き入れる。
ここの店のスタッフたちと上に立ちシェフをやるが思い通りにいかない周りの動きに怒鳴り散らしてばかり。
険悪になる中で、スカウトしたシェフの女性と徐々に距離を縮めていき、少しずつ変わっていく主人公。
かと思いきや、スカウトしたシェフの女が自分の娘のお誕生日も仕事に出ろと言われ、前の職場では毎年休めていたことや、今までの鬱憤もたまり、まるで前の主人公のようにピリピリしだす。
それすらも主人公は、皆が通る道だといい、見守る。
そんな中、借金取りにボコボコにされた直後に店にミシュランがくる。
バタバタしながら完璧な状態で料理を出したはずが、このホテルで一緒に働いていた昔パリで一緒に働いてた黒人がパリの仕返しと逆恨みで料理に唐辛子を入れられてしまう。
その後からアダムはまた前の怒り狂う彼に逆戻り。
やめてた酒にも手を出してしまい、パリで共に働いてて今では成功したライバルの友人の店に寄って乱入してしまう。
辛くて辛くてたまらなかったのでしょう。
ライバルにもお前が引っ張っていけと背中を押されます。
そんな中薬物の借金を元恋人、ジャンリュックの娘が全て返済し、ジャンリュックの形見のナイフをアダムに渡します。
その後にトニーと彼女が現れて、あの時来ていたミシュランは、ミシュランではなくただの営業客だったことがわかる。
シェフの彼女と話をし、みんなを信頼してと、家族だと思ってと言われ彼はまた変わり始める。
そんなある日、本当のミシュランがくる。
そして彼はいう『いつも通り。みんなで力を合わせて』と。
最高の厨房が出来上がりです。
きっと三つ星がとれたことでしょう。
いい話でした。
ラスト、アダムがみんなの輪に入りまかないを笑顔で食べるシーンは最高です。