ファブリックの女王のレビュー・感想・評価
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マリメッコのイメージが覆る
マリメッコが好きで、背景も知らず見始めたのだが、
創業者のアルミ・ラティアを描いた本作は、なかなか重くて、華やかでフワッとしたマリメッコとは異なるストーリーが展開された。それはフィンランドという、ムーミンやマリメッコのようなふんわり女子的なイメージと、実際の寒くて厳しい冬との差のようなもので、視聴後はリアルなマリメッコを見られたような嬉しさと戸惑いが湧いてくる。映画の予算の関係なのか、アルミを描く劇中劇のような形で進むのだが、背景をシンプルにすることで、マリメッコのテキスタイルが際立ち、良い演出だと感じた。あのように、普通にマリメッコを着こなせるのは、カッコいい。個人的にはマリメッコのことを知れた上で、良作に出会えたと思う。
いじりすぎ
ファブリックを世界ブランドに押し上げた「マリメッコ」の創業者アルミ・ラティアの半生がメインだが役者も悩みながら演じるという劇中劇、間接描写の手法をとっているのがユニーク。
ドキュメントとしても映画である以上、多少の脚色があることは常識でしょう、それをあえて距離をおいたのは何故でしょうね。
監督のヨールン・ドンネルさんは自身も1967年から1974年までマリメッコの取締役を務めていたのでアルミさんの人物像については良く知る人物の筈、2015年にはマリメッコの暴露本を発行、アルミとケッコネン大統領が出来ていたのは公然の秘密と書いているようです。
だからこそ単純には描けない女性と痛感していたのか、それとも人格破綻者のように感情剥き出しの行状を辛辣に描くことへの保険の趣旨だったのか・・。
カジュアルなライフスタイルの提唱は時代にマッチ、ジャクリーン・ケネディが愛用したことで人気に火が付いた。占い師に頼るところは女性らしいが近代的な経営者としては失格でしょう、ヒステリックに振る舞ってもやっていけたのは女性だったから容認された節も伺えます。
企業家の失敗と成功の苦労話は多いですが映画化される人物に共通するのはおしなべてそのカリスマ性でしょう。
カリスマ性は認めますが正直、おばさんが血眼になって喚いている演出は苦痛、お世辞にも美しいとは言い難いヌードシーンは何だったのでしょう、おまけに彼女ばかりか男性役員まで裸にするのでは悪ふざけとしか思えません、濡れ場こそ出てきませんでしたがドンネル監督は代表作「白地に黒(1968)」など大胆なセックス描写が定評のようです。
ウニッコ (Unikko) 柄くらいは観たことがありますが、おじさんなのでマリメッコへの関心も余り無く、劇中の作品紹介も地味、縞模様の部屋着はまるで囚人服のようでした。
監督はひょっとして劇中で首を斬られた役員なのか?、マリネッコに良いイメージが無いのかも知れないと醒めた目で観てしまいました。
マリメッコのカリスマ創業者を描く試み
企業イメージからは想像し得ないほど、エキセントリックな女性が創業者だったことをこの映画で知って驚いた。自信と不安と、勝ち気と引っ込み思案、人への信頼と不信、相反する性質がパーソナリティの中に混在していて、とても生きにくい人生だったようだ。それは、持って生まれた性質であって、どうしようもないこと。確かに彼女のような強引なカリスマがいなければ、フィンランドを代表する企業マリメッコはなかっただろうこともまた公正に描かれていて、その複雑さを表す手段として、劇中劇になったのだろう。そこが北欧らしいと思った。
予想外だったマリメッコの創業者のお話
マリメッコの創業者アルミ・ラティアを描いた作品。
「舞台の役作り」を通して、「アルミ・ラティア」という破天荒で魅力的な人物に迫っています。
伝記的な作品としては、ユニークな表現方法。
何度も出てくる「もう耐えられない」という苦悩に満ちた台詞も印象的でした。
あのハッピーなイメージのマリメッコの創始者がこれほど戦っていた人だとは思いもよらず。
アルミ・ラティアの力強い生き方に元気をもらいました。
もう一度、マリメッコのお店に足を運んでみようかと思います。
期待とちがった
仕上げ方(?)に独自性は感じるものの、単純にストーリーが平坦で面白みに欠ける。
途中からもうイライラしてきちゃって、そのドキュメンタリー風の演出を言い訳に使ってんのか?と。
改めて考えれば、そんなに期待する方が間違ってたとは思う。
まぁこんなもんでしょう。
生き方は人それぞれ
従うべきは美のみ
実在するのは夢だけ
力の源は愛
妥協しない姿は素晴らしい
女性は皆、芯がある。
隠して生きて行くか、
苦しみつつも外に芯を露わにして
傷ついて生きて行くか、なのだろう。
確かに女王だと思います!!
北欧に行ってみたくなりました。
監督インタビューが肝
演劇スタイルの映画は好き。
この作品は私には理解できない。
理解できない作品にこせよりそい長くつきあいたく
なる作品も多々あるが、マリメッコまで嫌いになって
しまいそうになるので早く忘れたい。
だが経済に興味がある人にはオススメする。
ドラマで言えば、半沢直樹ファンなどには共感が得れるような気がする。是非是非ヨールン・ドンネル監督の作品を手に取り家で一人でゆっくりと堪能して頂けましたら幸いでございます。
よろしくお願いします。
舞台の舞台映画なのか? ドキュメンタリーなのか 何を伝えたいのか ...
舞台の舞台映画なのか?
ドキュメンタリーなのか
何を伝えたいのか
何が言いたいのか難しい映画。
衣装はmarimekkoなので
とても可愛いかったです!
マリメッコの創設者を演じる女優のお話
創設者アルミの話の途中で突然カットがかかりアルミを演じる女優の話に変わるのは、あまりに突然すぎるし中途半端にしか変わらないので、単純に創設者の話にすれば良かったのに何故そうしなかったのかよく分かりません。
アルミの生い立ちを女優が語る事からスタートしたとき、あまりの長さにまさかずっとこの語りだけで映画の最後まで行くんじゃ・・・と不安になりました。
マリメッコのテキスタイルや作品が沢山出てくる華やかなものを期待していた私にとっては、ダークで重いシーンが多くてちょっとイメージが違ったのと
全体的に解りにくくて、面白いとは思えませんでした。
早く終わらないかなあと映画館で時間をチェックしてしまった映画ははじめてです。。
上映が終わって静かに退室していく周りの人を見て
みんなすました顔で出て行くけど、本当は心の中ではつまらなかったなって思ってるんじゃないのかな?なんて考えてしまいました。
私ももう大人なんだけれども、きっともっと上の大人の年齢だったらもう少し理解できてたのかな?
私には難しかったです。
劇中劇の手法はマリメッコファンには苦痛?
マリメッコ創業前夜から70年代あたりのマリメッコ創業者アルミ・ラティアにクローズアップしている。
アルミが纏ったドテラのような初期デザインやら、BGMやら細かく見るとなかなか面白いのだけど、大ブランドになる前夜のアルミの経営者(というよりはディレクターかな)としての生き様を伝記舞台でマリアという女優が演じる劇中劇。
マリメッコの商品、テキスタイルがふんだんに出てくるわけではないからファンは不満かな。
私、こんな上司についていけるかしら。
生き残るは強い女性
周りに居たら多分苦手な部類だけど、アパレルという厳しい世界で、それこそいまでも、そしてこれからも尚衰えない人気で突っ走るには、個性とカリスマ性あり、真っ直ぐ信じた道を進む位の力がないとアカンのだと感じる。
でもこの映画の良いところは、監督と俳優の役作り過程を挟み挟みやることで、彼女の本当は脆い、人並みに弱いところに触れている点。
好きなことなら自分を信じて精一杯やればいいじゃん、そう奮い立たされる映画だった。
とっちらかってる感。
マリメッコのお洋服がたくさん出てくるカラフルな話かと思っていたのですが、それはほんの10分もしないぐらいでした。さらに、物語の構成と設定がややこしく、見る側が置いてきぼりにされてしまいます。
舞台としてみれば、納得するところですが、中途半端な作りになっているところが残念です。
ストーリーも暗くて、サクセスストーリーかと思えばそうでもない、結局この映画で、何を伝えたかったのか汲み取れませんでした。。
フィンランド=「マリメッコ」
ムーミンとかAki Kaurismäki(=大好き)とか、フィンランドと聞いて色々なイメージがありますが、その中でもマリメッコはベスト3に入るキーワードではないでしょうか。そんなマリメッコの創業者アルミ・ラティアの物語。
男女平等に働く国、というイメージがあるフィンランド。
この映画を観ると、女性が働くことについて、アルミ・ラティアの影響を多少なりとも受けているような気がします。彼女は基本的に女性を味方にしていたような気もするし。
周りの家族やスタッフは大変だったと思うけれど、彼女自身はそんなことも気づかないぐらい(笑)、自分の人生に満足したのではないでしょうか。
そういえば、昨年ヘルシンキを訪れたとき、「マリメッコはどうせ日本人ばかりだろう」と思って行かなかった、、、ちょっと後悔。
いい舞台
100%演劇。
おまけで演劇のメイキングがちょっとついてきて。
だから120%演劇。
舞台はほとんど全て、工場の中。
映画の作法を期待しちゃいけません。
舞台だと思えば、結構な力作。
主人公の謎な部分の解釈にあたって
主演女優と演出家の考えとか迷いとかを
ストレートに出しちゃうというのは斬新。
考える糸口を観客に与えて面白い。
マリメッコの何たるか、分からず観ても、
アルミ・ラティアという女性の
ある意味エキセントリックな
それでいて真っ正直な生きざまに揺さぶられる
「いい舞台」でありました。
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