「【”幽霊は居る・・。”禁じられた恋が惹き起こしてしまった恐ろしき事を、独特の映像美で描いたゴシック・ホラーの逸品。ジェシカ・チャステインが哀しくも、怖いです・・。】」クリムゾン・ピーク NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”幽霊は居る・・。”禁じられた恋が惹き起こしてしまった恐ろしき事を、独特の映像美で描いたゴシック・ホラーの逸品。ジェシカ・チャステインが哀しくも、怖いです・・。】
■20世紀初頭のニューヨーク。
作家の卵イーディス(ミア・ワシコウスカ)は準男爵の称号を持つトーマス(トム・ヒドルストン)と出会い、恋に落ちる。
だが、父は”あの男は好きではない”と言ってトーマスを娘と合わせようとしない。
だが、その父の不可解な死後、イーディスはトーマスと結婚してイギリスの丘陵地隊「クリムゾン・ピーク」にある彼の屋敷へやってくる。
そこにはトーマスの謎めいた姉ルシール・シャープ(ジェシカ・チャステイン)も住んでいて、やがてイーディスの前に、紅い幻影や亡霊が現れる様になる。
◆感想<Caition!内容に触れています。>
・イギリスの丘陵地隊「クリムゾン・ピーク」にあるシャープ家の屋敷の装飾、ゴシック感は今作に深い趣を与えている。
・そして、トーマスの”姉”ルシール・シャープを演じたジェシカ・チャステインも、今までに見て来た彼女には無い妖艶さや不気味さを漂わせている。
■少し、残念だったのは物語の途中で、全容が見えてしまった事であろうか。
金持ちの娘にトーマスが近づき、結婚しその娘の財産を奪っていくという構図がである。
但し、今作ではトーマスはイーディスに真の恋をしてしまったのである。
故に、性愛関係にあった姉に殺されてしまうのである。
<イーディスを助けに、ニューヨークからやって来たアラン・マクマイケル(チャーリー・ハナム)と、イーディスの関係性をもう少し掘り下げて描いて欲しいとは思ったが、今作は本格的なゴシック・ホラーであり、且つ歪んだ性愛が齎してしまった悲劇を描いた作品なのである。>