「生きることを助けてくれる人」映画 聲の形 有無さんの映画レビュー(感想・評価)
生きることを助けてくれる人
例の放火事件が起きた時、自分でもビックリするほどショックを受けたので、しばらくして気持ちが落ち着いてきてから、この作品を見直してみた。
クラスのリーダーが空気を読みながら皆を率いて、そこからはぐれたものは容赦なく居場所を失う教室。空気を読めず乱してしまう子、勇気が足りずに逃げ出す子、流れが変わり新たな生け贄となる子、いろんなことで居場所を失う子がいる。大なり小なり割りと良くある話でもある。
この作品の主人公とヒロインは障害や過去の過ちのせいでたくさん辛い経験をし、他人とのコミュニケーションや生きることさえ諦めようとした。しかし、最終的に互いや家族や友人たちの存在によって、誰も自分を理解したり認めたりしてくれないという絶望と諦めから救われ、たくさんの人の中で生きる決意をすることが出来た。
あの放火事件の犯人の真意や精神状態は不明だが、あんな自暴自棄な事件を起こすなんて、彼が生きることを助けてくれる人は居なかったんだろうかと思った。
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