劇場公開日 2016年9月17日

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「難しいテーマではありますが良い♪(°▽°)」映画 聲の形 マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0難しいテーマではありますが良い♪(°▽°)

2016年10月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

公開前からの予告編で知ってはいたのですが、なかなか重いテーマの為、重い腰がなかなか上がらなかったのですが、やっと鑑賞しました。

耳の聴こえない転校生の女の子が主人公かと思いきや、実はその子をいじめていた男の子の話と言う点が予想と違いましたが、難しいテーマの作品をよくまとめたと思いますし、十二分に面白いです。もちろんウルウルと泣けます。

子供の時の苛めは大人以上に残酷で複雑なものであり、苛めた側、苛められた側を単純に割り切れるものでもなく、何かしらに子供の時に接する事があると思います。
ちょっとした事で立場が逆転するといった、自業自得な事も分かるけど、その描写がやはり残酷かつ現実的ですが、ここをきちんと描いている点とそれを単に悲劇で片付けずに物語の流れとしてきちんと扱っている点が素晴らしいです。

また、周りの温度差を確りと描いている点も良いです。本人は苛めているつもりはなくても実は加担していた。でも本人はその自覚は無い。ありがちな事かも知れませんが出てくる殆どの登場人物達を都合よくフェードアウトさせてないのも良いです。

聾唖の女の子の硝子のひたむきな気持ちも痛いほど分かるけど、植野の自分達の世界をこの子のせいで壊されたと言う気持ちも解らなくはない。単純に割り切れない気持ちを作品として昇華させているのも素晴らしいです。

また、周りの子達も等身大で良い。
佐原も永束も良い奴。硝子の妹のゆずるは物語の良いアクセントキャラになってます。

聾唖の問題をアニメーションとして、表現するのは、声優の声の演技1つとっても、かなり難しいテーマだと思いますし、昨今流行りの俳優をキャストに使わずに本職の声優を使っているのも良いです。

素晴らしい素晴らしいと連呼してますがw、個人的には同時期公開の話題作の「君の名は」と比べてもこちらの方が好きかなと。

重いテーマではありますので、観る人によってはトラウマ的なモノもあるかもしれないので勧めにくい所もありますが、自分と違う人と接する言う事を確りと考えさせてくれます。誰に観て欲しいと言うよりもアニメーションをあまり観ない人に観て欲しいです。

原作はもう少しその先があるらしいのですが、まとまりも良いので問題なし。
話題の京都アニメーションが製作したと言う点を引いても十二分に観る価値はあると思います。

松王○